ガイドコメント
米米CLUBと石井竜也のデビュー20周年を記念したリクエスト・ベスト・アルバム。ファンのリクエストによる20曲に加え、初CD化曲などのプレミア音源5曲を収録。米米CLUBの軌跡を凝縮した強力盤だ。
収録曲
[Disc 1]〈オドル三枚目〉
01KOME KOME WAR
全国区でのブレイクへの足がかりとなった、88年発表の7thシングル。従来の濃厚なファンク色の中に、後の大ヒット作「浪漫飛行」の到来を予感させるスーパー・ポップ路線が開花。一粒で二度おいしい、過渡期ならではの収穫米。
02STYLISH WOMAN
ハイヒールをコツコツいわせて、ビルの谷間を去っていく……。そんな都会の女を哀愁交じりに見送る男の、クールな失恋ナンバー。ムード歌謡やラテン・ポップをなんなく米米サウンドに昇華させた、まさに円熟の極みの23thシングル。
03愛はふしぎさ
ジャクソン5のあの無邪気なモータウン・サウンドを、米米流ゴージャス・ポップに昇華。さわやかポップ路線の中に、ファンクやソウルといった初期の音楽性が至るところで花を咲かせるハイブリッドなナンバーだ。
04Shake Hip!
スカとジャズを絶妙の比率でミックスした、痛快縦ノリダンス・ナンバー。ラテンのリズムで気持ち良く脳を揺らして、裏声も露に使われたら、愉しくなってくること請け合い。そのままエンドレスなトリップへ。
05なんですか これは
幕末の世に大流行した伝説の狂乱騒ぎ「ええじゃないか」踊りが昭和の世に甦った!? この世にあふれる不可解な現実・矛盾・歪みを、お囃子グルーヴに乗せて絶好調に斬りまくる、お江戸テイスト満載の乱痴気ファンク・チューンだ。
06I・CAN・BE
別れを決意した男のキザな傷心を綴る、85年発表のメジャー・デビュー作。切なさの中にもゴージャス&キャッチーなセンスがあふれる創りは、絶頂期のデュラン・デュランを彷彿とさせる。時を経てなお、ファンに愛される不朽の名作だ。
07ア・ブラ・カダ・ブラ
力みの発声がインパクトありの、西洋風パーティ・チューン。そのまじない言葉は復活の呪文か、魔神を呼び出す合言葉かは定かではないが、ひたすらに陽気であることは確か。意味などなくても楽しめてしまうのだ。
08東京 Bay Side Club
色男の夜を描いた、粋でいなせなパーティ・チューン。ファンキーなグルーヴの中に、昭和歌謡の匂いが漂う絶妙なトラックだ。石井の詩吟風味のソロを皮切りに、とめどなくお笑いモードへ転落していくさまは、まさに米米ワールドの醍醐味。
09sura danse- SロRA DANSE -
男と女の燃え上がる夜を描いた官能的なダンス・チューン。ユーロ・ビートにゴージャスなブラスを効かせ、流行とオリジナリティを両立したサウンドは圧巻。メディア進出の皮切りとなった、87年の大ヒット作。
10愛 Know マジック
フラッシュ金子とMINAKO(シュークリームシュ)の結婚記念に作られた末広がりな8thシングル曲。モータウン・サウンドを彷彿とさせる、ゴージャスでキャッチーなハッピー・ソウルは、まさにブライダル・ユースにもってこいだ。
11かっちょいい!
1stアルバム『シャリ・シャリズム』に燦然と輝く、ファンク魂炸裂の逸品。ジェイムス・ブラウンが乗り移ったかのような強烈なテンション、歌舞伎の節回しのごとく活きのいいフロウで、自己陶酔人間を痛烈に皮肉る痛快なキラー・チューン。
12FUNK FUJIYAMA
サムライ、スシ、ゲイシャ……。外国人が日本に抱く時代錯誤なイメージを、あえてハイセンスなファンク・サウンドで描き出した、J-POP史に残るアヴァン・ポップ・ナンバー。奇妙かつ強烈なグルーヴに、ガイジンさんも狂喜乱舞!?
13嫁津波
映画『山田村ワルツ』の主題歌として、“山田実とトップ・ゴージャス”なる名義で発表された強烈な逸品。エレポップと津軽民謡の融合に成功した、イロモノ系の傑作だ。石井の劇唱は、演歌界の重鎮・北島三郎をも超えたか!?
14SUBWAY BLUES
15Co-Conga
[Disc 2]〈ウタウ二枚目〉
01浪漫飛行
ポエトリー歌唱のような、囁くような歌い回しのAメロ、Bメロはナチュラル。サビは大空を舞う鷹のごとく優雅さたっぷりだ。シンプルなベース・ラインに清明なヴォーカルが映える名曲。
02ひとすじになれない
「私と夢、どっちを取るの?」。よくある恋人からの難題へ、男の代表として潔く答える91年発表の21thシングル曲。松山千春風の味わい深い歌唱と、次作「君がいるだけで」のあの心和む爽やかさをあわせ持った、秀逸のポップ・チューンだ。
03TIME STOP
石井がここぞとばかりに男の色気を咲かせる、ゴージャスなラブ・バラード。ソウルフルな熱唱に華を添えるのは、ボーイズIIメンを彷彿とさせる美しいコーラス・ワーク。恋人たちの夜のお供にオススメしたい、ロマンティックな一品だ。
04君がいるだけで
誰もが口ずさめるほど、国民的認知度のあるラヴ・ソング。ピュアでシンプルな愛情表現を、大人のムードで演出。何とも上品な魅力を醸し出している。微塵も嫌味じゃない、このピースフル・ワールド。まさに名曲。
05ホテルくちびる
ホテルでの男女の情事を描いた、昭和歌謡の香り漂うムーディなスロー・ナンバー。といっても大半を占めるのは、石井が“ハトコとヒロシ”なる妙なカップルを一人で演じるコミカルな挿入劇。声色の鮮やな使い分けに爆笑必至!
06抱きしめたい
10thアルバム『Phi』のオープニングを飾る、王道米米サウンドが咲き乱れるキャッチーなラブ・ソング。大所帯ならではのブラスの華やかさやトロピカルな爽やかさ、そして色男の粋な歌唱に、恋の始まりの胸騒ぎのように心が躍る。
07手紙
石井の映画初監督作品『河童』の主題歌として個人名義で発表された作品。終わってしまった恋の切なくも穏やかな後味を綴る、情緒あふれるバラードだ。たおやかなストリングス・アレンジも、劇中の映像美と見事に溶け合っていた。
08STAY
ジャズ・スタンダードの芳醇な香りが漂う、大人のためのラブ・バラード。セクシーな歌唱とBIG HORNS BEEのしっとり艶やかな名演が溶けあい、極上のムードを醸し出している。本作は、6thアルバム『K2C』に収録のヴァージョン。
09SO COOL
憂いを帯びた石井の美声が色気たっぷり。小悪魔との偽りの恋に堕ちた男心をブラスをフィーチャーした都会的サウンドに乗せて綴る、まさにクールな大人のポップ・チューンだ。10thアルバム『Phi II』に収録。
10Troubled Fish
オトした恋のお相手を、網に掛かった魚に例えた小粋なソウル・ナンバー。セクシーな女声コーラスとジャジィなホーン・セクションを従え、石井が色男っぷりを存分に披露している。本作は『K2C』に収録のパワーアップ・ヴァージョン。
11愛してる
MINAKOとフラッシュ金子の結婚記念に捧げられたナンバー(「君がいるだけで」と両A面)。新婚の理想によくある「帰るとホっとするような家庭」をそのまま歌にしたような、心温まるアコースティック・バラードだ。
12Just U
ライヴの締めくくりとしておなじみだった、米米のポップ・センス総動員のハッピー・チューン。お別れソングながら、ポジティヴィティあふれるキラキラ・サウンドで人気の1曲だ。本テイクは97年、東京ドームでの解散ライヴからの入魂のヴァージョン。
13日没航
14オン・ザ・ロックをちょうだい。
15愛してるのに
[Disc 3]〈DVD〉〈Live History 1985〜1997〉
011985
021986
031987
041988
051989
061990
071991
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