ガイドコメント
ファッション界でも活躍するノー・ダウトの紅一点ヴォーカリスト、グウェンのソロ・デビュー・アルバム。ネリー・フーパーをはじめアウト・キャストやネプチューンズなど豪華ゲスト陣が参加。
収録曲
01WHAT YOU WAITING FOR?
02RICH GIRL
御大ドクター・ドレーのサウンドが絶妙にクールなソロ2ndヒット。フィーチャリングのイヴとのコラボレーションが評価され、グラミー賞にもノミネートされた曲だ。歌詞にある「原宿ガールに刺激をもらおう」で、「原宿」が世界的で知られる都市に格上げされた。
03HOLLABACK GIRL
オールドスクールの香りが漂う、弾けるようなタイトル・コールが印象的な大ヒット。ネプチューンズのおしゃれなプロデュース・ワークが光るが、もはやグウェンにノー・ダウトは必要なくなったのでは? と寂しさまでも沸いてくる、好曲だ。
04COOL
アルバム『ラヴ.エンジェル.ミュージック.ベイビー.』からの4番目のヒットは、ダラス・オースティンのプロデュースによるガーリー・ポップ。グウェンが元彼のトニー・カナルとのロマンスを振り返る内容で、「別れてからも、友達でいられるってクールじゃない?」と爽快に聴かせてくれる。
05BUBBLE POP ELECTRIC
80年代にフィル・コリンズが多用したゲート・エコーが楽しめるタイム・スリップ・サウンド。シンディ・ローパーの影が見え隠れするヴォーカルはとてもキッチュ。「80年代の音楽が大好き」と言ってはばからない、グウェンの面目躍如となるナンバーだ。
06LUXURIOUS
ノトーリアスB.I.G.も「BIG POPPA」で使用したアイズレー・ブラザーズの名演「BETWEEN THE SHEETS」のフレーズに新しいメロディを書き加えた、アルバム『ラヴ.エンジェル.ミュージック.ベイビー.』からの5thヒット。艶っぽいヴォーカルに心奪われる一曲だ。
07HARAJUKU GIRLS
日本語や日本の服飾ブランド名が「日本語アクセント」で乱舞するオリエンタル・ソング。「原宿に集まる女子」をべた褒めする内容もさることながら、グウェンの多彩なヴォーカルが楽しい。プロデュースは大御所のジャム&ルイス。
08CRASH
ノー・ダウトのベーシスト、トニー・カナルがプロデュースとソングライターに名を連ねる曲。ノー・ダウトの雰囲気が漂うロック・ナンバーだが、サウンドはアルバム・コンセプトの「80年代」からはずれない、パワフル・プログラミングが特色だ。
09THE REAL THING
グウェンのソロ・デビューへの意向がうかがえる作風は、ネリー・フーパー制作によるセンチメンタル・ポップス。シンセ・ベースが生み出す独特のグルーヴは、80年代にダンス・ミュージックのトレンドを作った、ストック、エイトキン&ウォーターマンのサウンドだ。
10SERIOUS
80年代のマドンナの曲と言われても何の疑いも持たないだろう。歌い方もサウンドもそっくりの演出に、グウェンの五臓六腑に染みわたった“マドンナ愛”を感じてしまう。グウェンのノー・ダウトでの唯一の音楽的理解者、トニー・カナルが仕上げた良質のポップスだ。
11DANGER ZONE
ノー・ダウトで飛び跳ねていた頃のグウェンが蘇ってくる、ファンには垂涎モノのロック・チューン。グウェンはやっぱりシンプルな8ビートが似合うと思わせる、ネリー・フーパーとダラス・オースティンのプロデュースによる贅沢な曲。
12LONG WAY TO GO
アルバム『ラヴ.エンジェル.ミュージック.ベイビー.』の中でもキャラクターが際立つ、アウトキャストのアンドレ3000作品。同じ語りとメロディをアンドレとグウェンがなぞっていくが、キング牧師も登場する詞世界といい、縦横無尽な生ピアノと生ベースといい、アンドレが支配する曲といった感じだ。
13THE REAL THING
リズムを廃して、シンセのパートを増やしたバラード・アレンジのリミックス。リズムがないだけに、美しいハープのフレーズや歌メロが素直に楽しめる。歌詞が聴き取りやすい英語のため、容易にグウェンの純愛の世界に引き込まれていくだろう。
14WHAT YOU WAITING FOR?
生楽器を一切なくし、4ビートのジャズ・アレンジをほどこしたソロ・デビュー・シングルのインストゥルメンタル。メロディをなぞる生っぽいホーンも、ベンドを多用した打ち込みサウンドだ。「チープが一番偉いのよ」との製作意図が伝わってくる作品。
仕様
エンハンストCD内容:ホワット・ユー・ウェイティング・フォー? (ディレクターズ・カット)