ミニ・レビュー
2011年のザルツブルク音楽祭オープニングはブーレーズにとっても最上の成果だった。ラーションをはじめとした歌手陣のすごさ。ウィーン・フィルが驚くべき精緻さでマーラーを響かせている。「ルル」組曲を歌うプロハスカの艶やかな声が、ブーレーズの明晰で怜悧な指揮にパッと色彩を加えている。
ガイドコメント
ブーレーズによるマーラー・シリーズの掉尾を飾るにふさわしい、マーラー初期の秀作。実に40年ぶりとなる録音だが、VPOやレッシュマンら名うての演奏陣を率いていまだ衰えぬ鋭い感性を披露している。ベルクの「ルル」組曲をカップリング。
収録曲
マーラー:
01カンタータ「嘆きの歌」〜ソプラノ、コントラルト、テノール、混声合唱と管弦楽のための
ベルク:
02「ルル」組曲〜歌劇「ルル」からの交響的小品
演奏
ピエール・ブーレーズ指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 (1)ドロテア・レッシュマン(S) アンナ・ラーション(コントラルト) ヨハン・ボータ(T) ウィーン国立歌劇場合唱団 (2)アンナ・プロハスカ(S)