ミニ・レビュー
篠原眞の音楽は叙情的だ。といっても情緒的な叙情性とは違う。矛盾するかもしれないが観念的、形而上的な叙情性が貫かれる。独奏曲や室内楽、管弦楽曲から代表曲5作を収録。同じピアノ曲でも「タンダンス」(69年)と「アンデュレーションA」(96年)の違いに驚く。
ガイドコメント
現代音楽において、器楽のみならず声楽などを多岐にわたって追求する作曲家・篠原眞の作品を収録したアルバム。最先端技術をもって奏法や音響空間、音の視覚化など、極められた革新的な音世界が広がっている。
収録曲
篠原眞:
01オーケストラのための「ソリチュード」 (孤独)
02ピアノのための「タンダンス」 (傾向) (全曲ヴァージョン)
03チェロのための「エヴォリューション」 (進展)
0425人の楽器奏者のための「エガリザシヨン」 (平等化)
05ピアノのための「アンデュレーションA」 (波状A)
演奏
(1)高関健指揮 東京都交響楽団 (2)渋谷淑子(P) (3)北本秀樹(VC) (4)ジルベール・アミ指揮 フランス放送新フィルハーモニー管弦楽団 (5)野平一郎(P)
録音
(1)2004.10 (2)(5)97.3 (3)87.1 (4)76.10