ミニ・レビュー
“ヒップ!ポップ!”をキーワードにするミヒマルGTの3作目は、ヒップホップを中心に、サマー・サルサ、レゲエ、ディスコ、ロック、果てはグレン・ミラーまで幅広く取り入れたカラフルでポップな内容。初のカヴァー曲[1](13)には、ピアノで大江千里がゲスト参加。
ガイドコメント
前作から約10ヵ月ぶりとなる3rdアルバム。ヒット・シングル「気分上々↑↑」「いつまでも響くこのmelody」「マジカルスピーカー」や、平松愛理「部屋とYシャツと私」のカヴァーを含む、ユニットとしての勢いを感じられるポップで鮮やかな1枚。
収録曲
[Disc 1]
01いつまでも響くこのmelody
02気分上々↑↑
ディスコやらガーリーやらヒップホップやらの種々の音色をグッと凝縮・炸裂させた、まさにミラクルなナンバー。ダリヤ「パルティ」、「music.jp」、テレビ東京系『スキバラ』5月度エンディング・テーマと、驚愕のトリプル・タイアップ盤。
03Drum-Line
ドラムの音が心臓の鼓動のようなビートを刻み、恋に落ちるドキドキ感を醸し出している。マーチング・バンド風のサビ・パートとラップ・パートが交互に流れ、ラストではサビ・パートのドラムにラップが絡んでいくという、最後まで臨場感にあふれる1曲だ。
04マジカルスピーカー
“ザ・マジカルスピーカー”と歌うコーラスがキャッチー。転がるようなピアノがカリビアン・テイストのリズムを繰り出し、夏の開放的な気分を盛り上げてくれる。“受け身だった私”を積極的にしてくれそうなグルーヴィ・チューン。
05Squall
激しい雨の音からイメージされたという、過去の恋愛を振り返る詞が感傷的だ。サンプリングされた雨の音が、詞世界の切なさをいっそう際立たせる。アルバム『mihimagic』曲中では異彩を放つセンチメンタルなナンバーで、ハウス風のアレンジを配したスタイリッシュなバラードだ。
06WAVES (Interlude)
07楽園
沖縄音階で作られたフレーズをループさせ、沖縄民謡風のアレンジにレゲエをミックスした、太陽がかんかんに照りつけるようなサマー・ソング。南国を思わせるリリックとサンプリングされた波の音で、まるでリゾート地にトリップしたかのようだ。
08Hello、Pansy!!
ノリノリのディスコ・ビートに合わせて、思わずハンド・クラップしたくなるキャッチーなナンバー。途中にドラムンベースを採り入れるなど、実は細部まで抜かりのないソリッドなサウンドはさすが。「物思い」(=パンジーの花言葉)にふけるあなたも、この曲で憂鬱な気分を吹き飛ばそう!
09ツヨクツヨク
テレビ朝日TVアニメ『ガラスの艦隊』オープニング・テーマとなった10thシングル。“自分の殻を打ち破ろう”という熱いリリックをhirokoが力強く歌う。これまでの彼らの曲調とはガラリと変化したディスコ・テイストのロックなサウンドは、彼ら自身の殻をも打ち破ろうとしているかのよう。
10Over Drive (feat.SHOGO (175R))
175RのSHOGOをフィーチャーした3ヴォーカル形式の、とびきりご機嫌なヒップホップ・ナンバー。SHOGO独特の高音ヴォイスがハイテンションな曲のイメージとピタリとマッチしていて、ミヒマルGTのポップな雰囲気に違和感なく溶け込んでいる。
11さよならのうた
日本テレビ系『くりぃむしちゅーのたりらリラ〜ン』のエンディング・テーマ。桜舞う季節に繰り返す出会いと別れをモチーフに、hirokoの透明感ある伸びやかな声で優しく歌い上げた、卒業ソングの新たな定番。
12どーなのよ?最近 (feat.古坂大魔王)
古坂大魔王こと、ノーボトムの古坂和仁を迎えて、ラジオの公開収録風に編集されたトーク。2人のおちゃめな素顔が垣間見られるほか、アルバム『mihimagic』制作秘話も聴けるという、ティー・ブレイク的なあったかトラックだ。
13部屋とYシャツと私 (session with 大江千里)
ユニークな歌詞が魅力的でヒットした、平松愛理の至高のラブ・ソングをカヴァー。ピアノとアレンジは大江千里が担当し、オリジナルとは違ったジャジィで洒脱なムードたっぷりなナンバーに仕上げられている。
14WAVES 2 (Postlude)
[Disc 2]〈DVD〉
01気分上々↑↑ (Promotion Video)
02いつまでも響くこのmelody (Promotion Video)
03いつまでも響くこのmelody (Making)
04マジカルスピーカー (Promotion Video)
05マジカルスピーカー (Making)