ミニ・レビュー
ともにイスラエル出身で渡米して名声を高めた二人の名手。その音色とワザの妙にとっぷりと浸る。硬軟陰陽いくらか肌理は異なるものの、もとより対峙のタチではない響きの質の違いがむしろしなやかに和して絡み合い、近現代の多様な音色書法に孕む多彩な表情をさりげなく引き出して魅せる。選曲が渋い。
ガイドコメント
親友によるちょっと珍しいが素晴らしくもあるアルバムだ。あまり演奏会で取り上げられる曲ではないが、この名手二人による緊密な演奏は、緊張感とリラックスがほどよいバランスをもって楽しませてくれる。
収録曲
[Disc 1]
012つのヴァイオリンとピアノのための組曲ト短調op.71 (モシュコフスキ)
022つのヴァイオリンとピアノのための3つのデュエットop.97d (ショスタコーヴィチ)
032つのヴァイオリンのためのソナタop.56 (プロコフィエフ)
[Disc 2]
012つのヴァイオリンのための44のデュオSz.98 (バルトーク)
演奏
イツァーク・パールマン,ピアンカス・ズーカーマン(VN) サミュエル・サンダース(P)
録音
[1] (1)(2)78.6 (3)76.10 [2] 78.1