ミニ・レビュー
カラヤンのモーツァルトだからといって、バブリーで妙な先入観は不要である。もちろん昨今主流のピリオド・スタイルではないが、実に軽快でヴィヴィッドな音楽作りに意が砕かれている。ウィーン・フィルの美しくエレガントなニュアンス、そして歌手の粒が揃っていることも魅力的だ。
ガイドコメント
カラヤン、VPOによる通算3度目の「フィガロの結婚」。そしてこれがデッカへの最後の録音となった。カラヤン主宰のザルツブルクク音楽祭での上演を踏まえたスタジオ録音だ。用意周到。悪いはずがない。
演奏
ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 ウィーン国立歌劇場合唱団 イレアナ・コトルバス,アンナ・トモワ=シントウ,クリスティアーヌ・バルボウ(S) フレデリカ・フォン・シュターデ,ジャーヌ・ベルビエ(MS) ハインツ・ツェドニク,クルト・エクヴィルツ(T) ジョゼ・ヴァン・ダム,トム・クラウゼ(BR) ジュール・バスタン,ゾルタン・ケレメン(BS) コンラート・ライトナー(HC) マルヨン・ランブリクス