ミニ・レビュー
半世紀の昔、優れたクラリネット奏者として名を馳せたというイギリスの音楽家ケル。細心にコントロールされた滑らかな音色と、スマートでクセのない節回しで品位を保ちながらも、細部でさりげなくも心憎いタメを仕掛けてココロをひきつける。懐古無用の音だ。
ガイドコメント
戦前のロンドン響やロイヤル・フィルの首席を務め、ソロ活動や室内楽でも大きな活躍をしていたケルが、自身のアンサンブルを率いてのセレナード集。ホルショフスキーらとの三重奏曲も一聴に値する。
収録曲
モーツァルト:
01セレナード第11番変ホ長調K.375
02セレナード第12番ハ短調K.388「ナハトムジーク」
03クラリネット三重奏曲変ホ長調K.498「ケーゲルシュタット・トリオ」
演奏
レジナルド・ケル(CL) (1)(2)ケル・チェンバー・プレイヤーズ (3)ミエチスラフ・ホルショフスキー(P) リリアン・フックス(VA)