ミニ・レビュー
「ここ数年モーツァルトと親密な関係」だったと語るメンケマイヤーが、文字通りwith friends、モーツァルトの親交を模すように、信頼する仲間たちと集って秀逸なアルバムを作り上げた。作曲家が所持していた楽器の「非常に暗くてメランコリックな響き」に魅せられて秀逸な演奏の数々に結実した。★
ガイドコメント
編曲物も含めてヴィオラでモーツァルトを楽しもうという、珍しくも興味深いアルバム。ヴィオラのメンケマイヤーは、タメスティと並ぶヨーロッパを代表する奏者だ。周りを固める名手たちとの共演も聴きどころ。
収録曲
モーツァルト:
01ピアノ、クラリネットとヴィオラのための三重奏曲変ホ長調K.498「ケーゲルシュタット・トリオ」
02ヴァイオリン・ソナタ ハ長調K.14 (ヴィオラとピアノのためのヴァージョン)
03ヴァイオリンとヴィオラのための二重奏曲ト長調K.423
04ヴァイオリン・ソナタ ヘ長調K.30 (ヴィオラとピアノのためのヴァージョン)
05転調する前奏曲K.deest (ピアノ・ソロ)
06「ロンドンのスケッチブック」K.15 (ウィリアム・ヨン編)〜第32番 ヴァイオリンとヴィオラのための二重奏K.15gg/第15番 ヴィオラとピアノのための間奏曲K.15p/第16番 クラリネットとヴィオラのための二重奏K.15q/第23番 クラリネット、ヴィオラとピアノのための三重奏K.15x
07「泉のほとりで (ああ、恋人を失えり)」による6つの変奏曲ト短調K.360 (ヴィオラとピアノのためのヴァージョン)
演奏
(1)〜(4)(6)(7)ニルス・メンケマイヤー(VA) (1)(2)(4)〜(7)ウィリアム・ヨン(P) (1)(6)ザビーネ・マイヤー(CL) (1)(3)(6)ユリア・フィッシャー(VN)