ミニ・レビュー
スヴェトラーノフに再び光が当てられるのは喜ばしい。94年の録音。ムソルグスキーの野趣味に富んだ豪快さと豊潤さ、叙情性が力強い筆致で浮かび上がってくる。スヴェトラーノフのような強烈な個性によってこそ、輝く音楽であることは自明。オケのクオリティも意外に高く満足いく一点。
ガイドコメント
スヴェトラーノフとロシア国立so.による“ロシア五人組”シリーズの中の一枚として録音されたムソルグスキー集。「スケルツォ」などの初期作品からスヴェトラーノフ自ら編曲した歌曲集「日の光もなく」まで、ムソルグスキーの魅力満載の一枚だ。
収録曲
ムソルグスキー:
01スケルツォ変ロ長調 (リムスキー=コルサコフ編)
02古典様式による交響的間奏曲ロ短調 (リムスキー=コルサコフ編)
03歌劇「ホヴァンシチナ」〜荘厳な行進曲 (第4幕第2場)
04歌劇「ボリス・ゴドゥノフ」〜序奏とポロネーズ (第3幕第2場) (リムスキー=コルサコフ編)
05歌劇「ホヴァンシチナ」〜第4幕第2場への間奏曲 (追放されるゴリツィン公の出発)
06歌劇「ホヴァンシチナ」〜ペルシャの女奴隷たちの踊り (第4幕第1場)
07歌劇「ソロチンスクの市」〜序曲 (リャードフ編)
08歌劇「ソロチンスクの市」〜ゴパック (リャードフ編)
09歌劇「ソロチンスクの市」〜パラーシャのドゥムカ
10歌曲集「日の光もなく」 (スヴェトラーノフ編)
演奏
エフゲニー・スヴェトラーノフ指揮 ロシア国立交響楽団 (9)(10)ナターリャ・ゲラシモーヴァ(S)