ミニ・レビュー
DL数で日本記録をマークしたデビュー曲「D-tecnoRize」から「哀しみはきっと」まで、2005〜2009年の活動からセレクト&ラインナップしたベスト・アルバム。キャッチーなJ-POPとストレートなロックンロールの折衷点を突き詰めたハイ・レベルな音楽性と、男も惚れるTAKUYA∞のヴォーカル・パフォーマンスが徹底凝縮。
ガイドコメント
2009年12月9日発表のベスト・アルバム。2ndシングル「CHANCE!」をリテイクした「CHANCE!(Re-Sing ver.)」や日本テレビ系ドラマ『働きマン』主題歌「浮世CROSSING」、バラード曲「恋いしくて」などを収録。
収録曲
01D-tecnoRize
前身バンド時代に作られた、1stシングル「D-tecnoLife」の原曲を再録音。冒頭部分の追加など歌詞が所々異なるほか、サウンド面もヘヴィながらタイトにまとめられ、物憂げな印象が強くなっている。随所に配したサックスが印象的。
02CHANCE! (Re-Sing ver.)
PSP用ソフト『BLEACH〜ヒート・ザ・ソウル2〜』オープニング・テーマとなった2ndシングルを再録音し、リミックスを施したヴァージョン。鍵盤の軽快なテンポが耳なじみのよい、夢を持つ人の背中を押す強いメッセージを持った一曲だ。
03儚くも永久のカナシ
TBS系アニメ『機動戦士ガンダムOO』2ndシーズンのオープニング曲となった12thシングル。愁いを帯びたクールなサウンドが疾走するロック・ナンバーで、永久の愛をテーマに、傷ついても絶望しても本当の愛を求めていく意志を歌っている。
04Roots
音楽で世界は変えられなくても、人の心を動かすことはできるはず、という強いメッセージに心揺さぶられる一曲。スピード感にあふれた叙情的なサウンド・メイクが施された、3rdアルバム『PROGLUTION』オープニング・ナンバー。
05激動
テレビ東京系アニメ『D.Gray-man』オープニング・テーマとなった10thシングルのアルバム・ヴァージョン。挑発的でシニカルながら憂いをはらんだ歌詞をTAKUYA∞がエモーショナルに歌う、躍動感のあるロック・チューンだ。
0699/100騙しの哲
甘い話や嘘にあふれた化かし合いばかりの世間を痛烈に皮肉った毒吐きソング。批判だけでなく、“今度こそ僕が100分の1を手にする”という微かな希望への強い意志や、“思考回路傷んだ大人達に 絶対負けんなよ”という若者へのメッセージも込めている。
07ゼロの答
疾走感のあるギターからはじまる、2ndアルバム『BUGRIGHT』のオープニングを飾る爽快な王道ロック・チューン。キャッチーなメロディに乗るTAKUYA∞の高音ヴォーカルが、“生きる”という大きなテーマを投げかけてくる。
08シャカビーチ〜Laka Laka La〜
ラテン・テイストを取り入れつつ、サビでは彼ららしい爽やかでポップな展開をみせる、ド直球のサマー・チューン。スリリングな夏やパラダイス・ビーチを描いているが、ただはじけるだけではなく、どことなく切なさを感じさせるところがUVER流だ。
09浮世CROSSING
キャッチーなメロディとラップをミックスした、軽快なアッパー・チューン。こんな複雑な時代だけれど、自分のありのままに素直に生きていきたいと願うポジティヴな内容だ。日本テレビ系ドラマ『働きマン』主題歌。
10SHAMROCK
キャッチーな歌謡曲的メロディと分厚いギター・サウンドが特徴的な爽快感抜群の一曲。さらにラップがアクセントとなり、彼らならではのライトなミクスチャー・ナンバーとなっている。フジテレビ系ドラマ『ダンドリ。〜Dance☆Drill〜』主題歌。
11優しさの雫
幼い恋を省みて歌った切ないバラード風ナンバー。ピアノやトランペットを取り入れたアレンジやバック・コーラスも効果的で、深みのあるサウンドに仕上がっている。彼らのバンドとしての実力が感じられる一曲。
12モノクローム〜気付けなかったdevotion〜
TAKUYA∞が亡き祖父への想いを綴ったミディアム・チューン。想い出を織り交ぜながら心の内を吐露するせつない内容だが、センチメンタリズムに浸りきってしまうだけではなく、強くなるから休んでいいよと凛とした一面ものぞかせている。
13君の好きなうた
胸の内に芽生えた恋心を優しく歌い上げたラヴ・バラード。想いをなかなか伝えられず、でも会いたくて相手の好きな歌を口ずさむという甘酸っぱい内容だ。素直な言葉で綴られた歌詞には共感できる人も多いはず。
14恋いしくて
失った恋人を忘れられずにいる気持ちを歌ったせつないバラード。“心のままに愛せばよかった”と手放してから募る愛しさが抑えきれず、“さよならの訳を 何度も繰り返す”主人公の苦悩をTAKUYA∞が感情を込めて歌い上げる。
15哀しみはきっと
TBS系ドラマ『小公女セイラ』主題歌の14thシングル。清涼感とせつなさをまとった穏やかなミッド・バラードで、優しさに満ちた声で丁寧に歌い上げている。嫌なことがあっても消えない希望や心を持って、明日へ一歩ずつ進みたいと綴る前向きな一曲だ。
16D-tecnoLife
テレビ東京系アニメ『BLEACH』オープニング・テーマに起用された記念すべきメジャー・デビュー・シングル。エッジの効いたサウンドに、やや荒削りながらも勢いのあるヴォーカルが映える。青臭いほどにがむしゃらな歌詞だが、逆にストレートに胸に響く。