ミニ・レビュー
オーボエで奏でられるヘンデルのたおやかな旋律には、他の何ものにも替え難い魅力がある。オペラやオラトリオの中からうってつけの部分を選んで協奏曲よろしく編曲再構成したこのCDは、名曲サワリ集と見せながらそんなヘンデルを広汎に凝縮した逸品である。
ガイドコメント
ベルリン・フィルの首席オーボエ奏者、マイヤーのヘンデル曲集という、やや珍しいアルバム。歌曲のアリアや有名曲などの編曲もので、マイヤーのプロデュース能力も発揮された興味深い作品だ。
収録曲
ヘンデル:
01オラトリオ「ソロモン」HWV67〜シバの女王の入城
02トリオ・ソナタ ト短調HWV393〜ラルゴ (オーボエ、ヴァイオリンと通奏低音のための)
03「緑の牧場よ」オーボエ・ダモーレ、弦楽器と通奏低音のための協奏曲
04歌劇「リナルド」HWV7〜私を泣かせてください
05「美しい人よ」フルート、イングリッシュ・ホルン、弦楽器と通奏低音のための協奏曲
06組曲「水上の音楽」第3番ト長調HWV350〜田舎の踊り
07「飛べる者は空中を飛ぶがよい」オーボエ、弦楽と通奏低音のための協奏曲
08歌劇「セルセ」HWV40〜オンブラ・マイ・フ
09「澄みきった岸辺で」オーボエ、ファゴット、チェンバロと通奏低音のための協奏曲
10「調子の良い鍛冶屋」オーボエ、ファゴットとチェンバロのための変奏曲HWV430
演奏
アルブレヒト・マイヤー(OB,オーボエ・ダモーレ,EHR,指揮) シンフォニア・ヴァルソヴィア マシュー・ガウチ=アンセリン(FL) ギヨーム・サンタナ(FG) ヤコブ・ハウファ(VN) ルカ・ピアンカ(LUTE) モニカ・ラジンスカ(HC,OG) (1)アルカディオ・クロパ(OB)