ザ・ローリング・ストーンズ / ノー・セキュリティ

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CD
ミニ・レビュー
97〜98年の“ブリッジズ・トゥ・バビロン”ツアーより。録音技術の発達で音がクリアになった分、どの曲も重厚な印象はほとんどない。マニア垂涎の渋めの選曲は、95年のアンプラグド・ライヴ『ストリップト』のスタジアム版といった趣。(12)は日本盤のみ収録。
ガイドコメント
ロン・ウッドが船に乗りゃ炎上、キースがハシゴに登りゃ転落→骨折と、厄年などとうに過ぎたであろうに災難続きなストーンズの“ブリッジズ・トゥ・バビロン”ツアーの模様を収録したライヴ盤。
収録曲
01INTRO
02YOU GOT ME ROCKING
94年に発表された『ヴードゥー・ラウンジ』からのシングル・カット。90年代になっても何も変わることのないソリッドなストーンズ流ロック・ナンバーで、こちらのライヴ・ヴァージョンもタイトなリズムに、切れのよいギター、ミックの張りのあるヴォーカルなど、オーソドックスにライヴを盛り上げる。
03GIMME SHELTER
名盤『レット・イット・ブリード』のオープニングを飾るソウルフルなナンバー。こちらのライヴ・ヴァージョンでは、いくぶんスロー気味にじっくりと演奏されており、ミックとデュエットする女性役はリサ・フィッシャー。かき鳴らされるギターのみならず、鳴り響くピアノが曲をドラマティックに盛り上げている。
04FLIP THE SWITCH
アルバム『ブリッジ・トゥ・バビロン』からシングル・カットされたナンバー。ドラムのビートから始まるタイトでアップテンポなロックンロールで、チャック・ベリー風のダブル・チョーキングのギター・フレーズと、開放弦を巧みに組み合わせたリフがかっこいい。観客の熱狂がエンディングでバッチリ感じられる。
05MEMORY MOTEL
『ブラック・アンド・ブルー』に収録されていた甘くソウルフルなバラード・ナンバー。キーボードやワウ・ギターを基調にしたサウンドはもちろんのこと、ミックの相変わらず若々しいヴォーカルだけでなく、キースのヴォーカルもフィーチャーされており、当時の録音よりもさらに渋く、いぶし銀となった声に注目。
06CORINNA
60年代から活躍し、ストーンズとも交流の深いアーティスト、タジ・マハールが『The Natch'l Blues』で発表した曲。実際こちらは、97年12月12日のセントルイス公演でタジ・マハールを迎えて行なわれており、ブルージィかつダウン・トゥ・アースな雰囲気で迫るナンバーに仕上がっている。
07SAINT OF ME
『ブリッジ・トゥ・バビロン』に収録され、シングル・カットされた曲。エイト・ビートを基調にしたシンプルなロック・ナンバー。“聖者になれるわけがない、そうさ”という「アイ・セッド・イエー、オー・イエー」のリフレインが印象的で、実際こちらのライヴでも観客とのコール・アンド・レスポンスが収録されている。
08WAITING ON A FRIEND
81年のアルバム『刺青の男』に収録され、シングル化されたナンバー。「オレは女を待ってるわけじゃない、友を待っているんだ」というフレーズがおなじみの穏やかな名曲。こちらのライヴではチャーリー・ワッツお気に入りのジャズ・ミュージシャン、ジョシュア・レッドマンが参加、達者なブロウを聴かせてくれる。
09SISTER MORPHINE
1971年の名盤『スティッキー・フィンガーズ』に収録。ミックとキースの共作だが、作られた当時ミックの恋人だったマリアンヌ・フェイスフルがクレジットに加わっているように、彼女も歌っていたことでも知られるナンバー。病室のベットで横になっている主人公の悪夢のような物語が綴られ、ささやくような歌い口だ。
10LIVE WITH ME
『レット・イット・ブリード』に収録された名曲。4つ打ちのスネア・ドラムがたたみかけるかっこいいナンバーで、「タチの悪い習慣で、3時には午後のお茶を飲む……」から始まり、次々に挑発的な口上を並べ、「なあ、どうだいハニー、オレと暮らさないか」としめる。このライヴ・ヴァージョンもオリジナルに近いアレンジ。
11RESPECTABLE
1978年発表のアルバム『女たち』に収録。チャック・ベリーのようなストレートなロック・ナンバーだが、「今じゃオレたちは世間で尊敬されている」「大統領とヘロインの話ができる」など、ただごとじゃない雰囲気を歌詞にちりばめつつ、「あの娘は尊敬すべき女さ、だけど不愉快な女さ」というリフレインが爽快。
12I JUST WANNA MAKE LOVE TO YOU
13THIEF IN THE NIGHT
『ブリッジ・トゥ・バビロン』に収録されていたキース・リチャーズのヴォーカルをメインにしたナンバー。じっくりとエロティックかつブルージィに「夜の盗人のように、おまえの家に押し入ってしまうのさ……」といった比喩を含む歌で、いぶし銀の声をもつキースならではのムードたっぷりの歌いっぷりに注目。
14THE LAST TIME
1965年にシングルとして発表され、英米ともにヒットを記録。恋人に「これが最後のチャンスかも……」と突き放すように歌うナンバー。30年以上後にライヴ演奏されたこちら、若干テンポを落としつつも、ギターのいなたいリフレインを生かしたブルージィな仕上がり。ミックのヴォーカルも変わることなくワイルドだ。
15OUT OF CONTROL
『ブリッジ・トゥ・バビロン』に収録され、シングル・カット。97〜99年のブリッジ・トゥ・バビロン・ツアーで毎回のように披露されたナンバー。昔の自分に戻れない葛藤を「俺はコントロール不能」というフレーズにして歌う、ストーンズ流のファンキーかつブルージィな一曲で、ライヴをドラマティックに盛り上げる。
録音
97.〜98.
アーティスト
  • ザ・ローリング・ストーンズ
    英・ロンドン出身のロック・バンド。名前はマディ・ウォーターズのヒット曲から。ミック・ジャガー、キース・リチャーズらによって1962年に結成。翌年に「カム・オン」でデビュー。65年の「サティスファクション」が全英・全米1位となって以来、「黒く……
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