ガイドコメント
86年にデビューして以来、シンガー・ソングライターとして、またプロデューサーとして活躍している岡村靖幸の初ベスト。同発最新シングルまでを収録したコンプリート版。
収録曲
[Disc 1]
01マシュマロ・ハネムーン (feat.Captain Funk)
試行錯誤の末の原点回帰といえる、岡村節炸裂のミラクル・ポップな23thシングル。プリンスを超えた我らが岡村ちゃんと、世界に誇るDJ、キャプテン・ファンク。2つの巨大な才能が華々しく炸裂する、史上最強のエレクトロ・ファンク・チューンだ。
02Out of Blue
岡村ちゃんがそのあり余る才能を携え、表舞台に飛び出した歴史的デビュー作。“変態王子”の姿はまだ身を潜めているものの、恋に思い悩む男心を感傷的に歌い上げる太い美声には、すでに彼特有のファンクネスがムンムン。
03Check Out Love
愛に飢えるDCブランド青年のアンニュイな心情を、息遣いも生々しいささやきと極上ファルセットを交えて綴るビターなファンク・ポップ。持ち前のグルーヴ感とにじみ出る色気……。その才気あふれるヴォーカルにメロメロになること間違いなし!
04Young oh!oh!
これぞ恋愛を謳歌する健全な青少年のテーマ・ソング! というべき、超ゴキゲンな青春ダンス・ポップ。ジェイムス・ブラウンばりの強烈な雄叫びで幕を開け、ワム!もびっくりのメガ級ポップ・センスが炸裂する。まさに岡村パワー全開の傑作!
05Dog Days
「車のない男には興味が無いわ」とのたまう小娘に、岡村ちゃん扮する不器用な青年が振り回される、妙にさわやかな失恋ソング。ネオアコのオシャレなサウンドをいち早く採り入れ、音職人としてのセンスを発揮した極上のポップネスが味わえる。
06イケナイコトカイ
少年から青年へ……そんな微妙な年頃の愛欲を赤裸々に綴った、岡村ちゃん史上最高にセクシーなソウル・バラード。時に悶えるように、時にささやくように歌う、息遣いも生々しい強烈な劇唱が、老若男女を悩殺しまくる。
07Super Girl
アニメ『シティハンター2』のエンディングとしてもおなじみだった、さわやかポップ・チューン。シンセを駆使した80年代J-POPの象徴ともいうべき軽やかなサウンドに、岡村ちゃんならではの骨太ファンクな美声がきわだつ秀作だ。
08聖書
甘〜く、エロ〜いオープニングのささやきに度胆を抜かれる、岡村ちゃん本領発揮の7thシングル。ド級の変態ぶりと純粋・健全な恋愛観が同居するという、思春期の心のカオスを見事に描いて見せた、青春ほろ苦ファンクの傑作。
09だいすき
「だいすき」という、言えそうで言えないピュアな気持ちを真っ直ぐに歌った、超さわやかラブ・ソング。緩やかなメロディと子供たちの愛くるしいコーラスに妙に心が和む、岡村ちゃん史上異色の癒し系ポップ・チューンだ。
10ラブ・タンバリン
愛の告白に躊躇するシャイな青少年諸君への応援歌ともいえる、岡村ちゃん流の超キュートなエレポップ。ビート感と浮遊感の絶妙なサジ加減やさりげないジャズの引用など、音へのこだわりが聴くほどににじみ出る秀逸なトラックだ。
11友人のふり
失恋に泣く“君”を「友人のふり」をしてなぐさめる……。そんな弱気な“僕”の片想いを綴る、涙の青春バラード。チェンバロをフィーチャーしたバロック調のアレンジに、センチメンタルなヴォーカルが切なく響きわたる、美しき名曲だ。
[Disc 2]
01Peach Time
「愛情を示すには、ある程度がむしゃらさが重要です」という青春論を、文字通りがむしゃらのごった煮サウンドで描いた岡村流・恋愛指南ファンク・ロック。岡村ちゃんが放つ超健全な青春エネルギーが、悩める思春期小僧に喝を入れる。
02どぉなっちゃってんだよ
“最近世の中なんかダレてない?”そう思った岡村ちゃんが、「どぉなっちゃってんだよ!」と世に喝を入れた12thシングル。アフロ調の強烈なビートに乗せて“ズンドコズンドコ”と迫りくるメッセージは、まさに胸ぐらを掴まれるがごとくの衝撃だ。
03あの娘ぼくがロングシュート決めたらどんな顔するだろう
舞台は絶体絶命のバスケの試合。起死回生を懸けてロングシュートに挑む主人公の胸の高鳴りとともに、青春時代のありとあらゆる想いが交錯していく、青春ポップの最高峰。岡村ちゃん自身の熱い記憶が投影された、胸キュン必至の名曲だ。
04カルアミルク
90年に発表された衝撃の名アルバム『家庭教師』の中でも、ヤスユキのイノセンスがいっぱいに詰まったとびきり切なくスウィートなナンバー。恋に傷ついてもまた歩き出す勇気をくれる珠玉のバラードだ。
05ターザンボーイ
青春小僧のあり余るエネルギーを音に託した、超アッパーなパーティ・チューン。ロックのワイルドなサウンドとダンス・ビートのグルーヴ感が見事に一体化した、岡村ちゃんならではの奇跡的名トラック。思わず血沸き肉踊る傑作だ!
06パラシュート★ガール (EZ a Go Go MIX)
青春小僧の原動力は、女の子!“それこそが健全な思春期だ”といわんばかりの、岡村ちゃんの熱い歌唱が圧巻。悩める10代へのメッセージを込めた、超強力青春ポップ。キュートな“パラシュート★ガール”として、チャラがコーラスで参加している。
07チャーム・ポイント
95年発表の17thシングル。あまりに猥雑・不純に成り果てた世間を、ゴキゲンなビートに乗せて、斬って斬って斬りまくる! 実に鮮烈なカムバック作品だ。作り込まれたトラックには、音職人としての飛躍ぶりも顕著。
08Peach X'mas
煌びやかなシンセの音色とムーディなエコーがちりばめられた、ずばりクリスマス・シーズンの王道といえるロマンティックなスロー・バラード。シンプルなメロディに、岡村ちゃんならではの振り幅の大きいドラマティックな歌唱が際立っている。
09ハレンチ (Thank you Takabashi-MIX)
すぐに体を売ってしまう今どきの女の子のことが「解んないよ」と、岡村ちゃんがその純粋な心ゆえに抱えるジレンマを、強烈な4つ打ちビートに乗せてぶちまけた怒涛のテクノ・チューン。クラブ系アーティストとして驚愕の進化を遂げた1曲だ。
10セックス
不気味に黒光りするサウンドに支配された、ヒップホップ・テイストのファンク・チューン。いまだかつてないほどドスを効かせた、ド迫力のヴォーカルが印象的。世に蔓延するまやかしの愛を弾糾する、岡村ちゃんの魂の叫びにも聴こえてくる。
11真夜中のサイクリング
“命懸けの恋が世の中を救うよ”……。そんな信念を込めた、切ない大人のR&Bナンバー。シンプルながら、クラブ系ミュージックの質感がにじみ出るハイセンスなトラックは圧巻。ピュアな心はそのままに、音楽性の円熟を見せた1曲だ。