ミニ・レビュー
オペラに関しての造詣も頗る深いドナルド・キーン氏は、劇場で聴く生のカバリエの“声”の素晴らしさを最大級の賛辞で語っておられた。もちろん録音では限界があるわけだが、それでも見事なプレス・コントロールから生まれるその美声は、CDでも十分楽しめる。
ガイドコメント
カバリエもまた、当代一のソプラノ。得意のスペイン作品以外でも、その美声に魅了されます。新マスタリング“AMSI”でコンサート・ホールの音場が部屋に。《エロクァンス・シリーズ》中の1点です。
収録曲
01歌劇「トスカ」〜歌に生き、恋に生き (プッチーニ)
02歌劇「ランメルモールのルチア」〜あの方のお声のやさしいひびきが (ドニゼッティ)
03同〜香りが薫り (同)
04同〜エンリーコ様のおいでだ! (同)
05同〜苦い涙を (同)
06歌劇「コシ・ファン・トゥッテ」〜妹よ、見てごらん (モーツァルト)
07同〜あきれた、何て図々しい〜岩山のように (同)
08歌劇「群盗」〜ああ、お父様、あなたのお姿は (ヴェルディ)
09同〜あの人は、神が微笑みから作られた (同)
10同〜あなたは私のカルロの胸に (同)
11同〜カルロが生きているって? (同)
12歌劇「仮面舞踏会」〜ここが罪の報いに (同)
13同〜あの草を摘みとって (同)
14歌劇「イギリスの女王エリザベッタ」〜この心はよくわかります (ロッシーニ)
15歌劇「海賊」〜私ほど不幸な女はこの地にはいない/ときには牢獄から離れて/セイドはご自分の勝利の前祝いに (ヴェルディ)
16同〜天も地も私を憎めばいい (同)
演奏
モンセラ・カバリエ(S)(1)(6)(7)(12)(13)コリン・デイヴィス指揮 コヴェントガーデン王立歌劇場管弦楽団(2)〜(5)ヘスス・ロペス=コボス指揮 ニュー・フィルハーモニア管弦楽団(8)〜(11)(15)〜(18)ランベルト・ガルデッリ指揮 ニュー・フィルハーモニア管弦楽団(14)ジャンフランコ・マシーニ指揮 ロンドン交響楽団(6)(7)ジャネット・ベイカー(S)(15)アレクサンダー・オリヴァー(T)(16)ホセ・カレーラス(T)