ミニ・レビュー
トニー・ドゥーガンをプロデューサー/エンジニアに迎えたメンバー・チェンジ後初のフル・アルバム。既出の(5)(6)をはじめ楽曲は粒揃いだし、広がりを感じさせる音作りの新鮮さはまさに新生ASを印象づけている。ヴォーカルの音程の不安定さもなぜか魅力的に聴こえる。
ガイドコメント
MIXをグラスゴー&マスタリングはNYと、バンド初の海外レコーディングに臨んだ3rdアルバム。多数のゲストに加えて、Tony Dooganとデイヴ・フリッドマンがプロデュース参加。狂おしいメロディが、いっそう冴えわたる。
収録曲
01Waltz
アルバム『PARADISE LOST』冒頭曲。「For you……」とそっと語りかけるように、ゆったりと歌われ、コーラスが寄り添うように進む。4分の3拍子のゆったりとしたワルツだが、強靭なドラムのビートに、ピアノ、ギター、チャイム、テープの逆回転によるSEが合わさり、浮遊感あふれるサウンドに仕上がっている。
02BLACK SUNSHINE
ギターのフィードバック音から始まり、タイトなビートで迫るギター・ポップ。“大人にも子供になれず……”といった割り切れない感情を「BLACK SUNSHINE」という言葉で象徴させつつ、キャッチーなメロディとギター・リフで聴かせる。何かを追い求めるように歌い続ける木下のヴォーカルがどこまでも切ない。
03ダニー・ボーイ
04Forget the swan
05クロエ
06あと10秒で
07欲望
08刺青
09LOVE LETTER BOX
10PERFECT KISS
11PARADISE LOST
12僕が君だったら
13影
14天使が見た夢
仕様
初回のみボーナス・ディスク:Waltz Dave (Fridmann mix)〜LOST IN THE AIR (Tony Doogan mix)