ミニ・レビュー
メシアンをはじめとするフランスものの演奏の評価が高い児玉桃による新譜は、ドビュッシーの練習曲と細川俊夫の作品を交互に配置していくというコンセプト性の高いもの。児玉のシャープでクリアなタッチ、正確かなリズム感によって、各作品がもつ響きの世界がより美しく届いてくる。★
ガイドコメント
初めてECMと契約した日本人クラシック・ピアニスト、児玉桃による第2弾。ドビュッシー晩年の「練習曲集」に細川俊夫の「エチュード」を挟み込むという斬新な構成になっており、100年の時を経て、新たな親和性を味わうことができる一枚。
収録曲
0112の練習曲〜練習曲第11番 組み合わされたアルペジオのために (ドビュッシー)
02エチュード1-6 ピアノのための〜エチュード2 点と線 (細川俊夫)
0312の練習曲〜練習曲第3番 4度のために (ドビュッシー)
04エチュード1-6 ピアノのための〜エチュード3 書 (カリグラフィー)、俳句、1つの線 (細川俊夫)
0512の練習曲〜練習曲第4番 6度のために (ドビュッシー)
06エチュード1-6 ピアノのための〜エチュード1 2つの線 (細川俊夫)
0712の練習曲〜練習曲第10番 対比的な響きのために (ドビュッシー)
0812の練習曲〜練習曲第2番 3度のために (ドビュッシー)
0912の練習曲〜練習曲第6番 8本の指のために (ドビュッシー)
10エチュード1-6 ピアノのための〜エチュード6 歌、リート (細川俊夫)
1112の練習曲〜練習曲第1番 5本の指のために (ドビュッシー)
1212の練習曲〜練習曲第12番 和音のために (ドビュッシー)
1312の練習曲〜練習曲第8番 装飾音のために (ドビュッシー)
14エチュード1-6 ピアノのための〜エチュード4 あやとり、2つの手による魔法 (呪術)、3つの線 (細川俊夫)
1512の練習曲〜練習曲第7番 半音階のために (ドビュッシー)
16エチュード1-6 ピアノのための〜エチュード5 怒り (細川俊夫)
1712の練習曲〜練習曲第9番 反復音のために (ドビュッシー)
1812の練習曲〜練習曲第5番 オクターヴのために (ドビュッシー)