[Disc 1]〈Episode 1〉
01アポロ
記念すべき1stシングル。アポロ11号はすでに月に到着したのに、僕らはいまだに愛の形を探してると、人間の永遠の命題について問う。跳ねるビートと胸躍らせるメロディで展開するドラマティックなポップ・テイストが魅力だ。
02ヒトリノ夜
尖ったギターが導く、孤独な夜を過ごす男のストーリー。“ロンリーロンリー”と歌いながら、世知辛い日々の切なさと愛情に飢えた感情を吐露する。ビート・ロックとメロディアスなポップを巧みにコンプレックスした2ndシングル。
03ミュージック・アワー
ラジオ番組の進行風の展開で描く、開放的なサマー・ポップ。リスナーの恋のお悩み相談に応えながら、君たちが夢を見るからミュージシャンもはりきって歌を作るんだとエールを送る。「ポカリスエット」CMソングとなった3rdシングル。
04サウダージ
「ポカリスエット」CMソングとして話題となった4thシングル。タイトルどおり郷愁や憧憬を想起させるスパニッシュなテイストを採り入れて、歌謡ポップスへと昇華。恋焦がれる気持ちを断ち切って別れを受け入れようとする、健気で切ない女心を絶妙に描いている。
05サボテン
ここでいうサボテンとは愛という雨を欲してやまない心境のこと。乾いた大地を想わせるリズム隊のサウンドとそれを潤そうとするウェットなフックのメロディの交差が、二人の愛情の感覚を表わすよう。カラッとしながらも切ない5thシングル。
06アゲハ蝶
かすれたフルートの音が醸すフォルクローレな雰囲気と強いパッションを走らせるスパニッシュなギターが印象的な6thシングル。ワールド・ミュージック風歌謡ポップスを鳴らしながら、愛されたいという願いを秘めてさまよう恋慕を歌う。資生堂「ティセラ」CMソング。
07ヴォイス
誰かに会いたくてしかたないという心の“声”を聞いてくれと叫ぶ、ノスタルジックなミディアム・バラード。優しいメロディ・ラインだが、どこかチクリと痛みを覚えるようなもの悲しさが覆う。晴れない気持ちをとらえたヴォーカルが秀逸な7thシングル。
08幸せについて本気出して考えてみた
8thシングルは、ストリングスとギターがグイグイと引っ張るポップ・ロックで僕の“幸せ”を語る。幼い時に思い描いたマイケル的な生活にはならなかったけれど、君と育てる幸せの種を得たよね? と問いかける純情ぶりが微笑ましい。
09Mugen
NHK『2002年 FIFAワールドカップ』テーマ・ソングとなった9thシングルで、“夢幻は無限”につながると歌う。ビッグバンド風のホーン&ジャムなリズムに乗せた、哀愁のなかに希望が見えそうなメロディ&歌唱が胸騒ぎを呼ぶ。
10渦
ドラマ『スカイハイ』主題歌となった10thシングル。人を想い惹かれる衝動は、排水溝へ流れる渦が大きなうねりとなるのを見入ってしまうような甘い罠だと歌う。ジワジワと熱を帯びるような官能的なサウンドが、実にセクシー。
11音のない森
蜘蛛の糸や青い鳥を必死に求める様子は、不安や葛藤という深く暗い森にさまよう現代人の代弁か。それでも陽の当たる場所へ歩もうと、閉塞からの脱却を歌う。もやもやと物憂げながらも幻想的な雰囲気が漂う11thシングル。
12メリッサ
グルーヴィなベースから始まる冒険活劇といった風の、野心と情熱が混じり合った展開が魅力。自身で悲しみやためらいにケリをつけて前へ進めよと歌う、力強さも印象的だ。アニメ『鋼の錬金術師』オープニング・テーマとなった12thシングル。
13愛が呼ぶほうへ
ドラマ『末っ子長男姉三人』主題歌となった13thシングル。遠くから近くからずっと見てきた僕を君は知っているだろうか……そこにはいつも無償の愛があったんだよと告げる。ホームドラマにふさわしいハートウォームな音色で曲を包み込む。
14ラック
ジリジリとした焦燥と緊張が支配するクールなロック・チューン。ここでいう“ラック”とは幸運ではなく欠如の方。世の中へジレンマを抱き、圧倒的な閉塞にもがく少年のようなやるせなさを吐露する。“欠落感”を繰り返すフックが印象的な14thシングル。
[Disc 2]〈Episode 2〉
01シスター
あなたのいない世界の喪失感を歌った15thシングル。マーチのリズムを刻むドラムスネアと郷愁と侘びしさを感じる地中海あたりの風景が浮かぶジプシーなサウンドが印象的。もやもやとした悲哀が募る感情を綴るが、ファンタジックな曲調で深刻過ぎない作りに。
02黄昏ロマンス
16thシングルはドラマ『一番大切な人は誰ですか?』主題歌に沿った人生を描いたミディアム・ラヴ・ソング。陽気なホーンや麗しいストリングスを飾って、未来には少しでも君に“幸せ”をあげられてるかなと優しく語りかける。心が朗らかになるハートウォームな曲だ。
03ネオメロドラマティック
グイグイと刻まれるギターとホーンの疾走が胸を熱くするアッパーなロック・チューン。過去は変えられず未来はわからない……多少センチになりつつも今という物語を生きようと颯爽と歌いあげる。ダイハツ「ムーヴカスタム」CMソングとなった17thシングル。
04ROLL
「ネオメロドラマティック」と両A面の、岡野昭仁作詞曲による17thシングル。君から愛を知ったのに、独りよがりの愛情で君の愛を枯らしてしまった……君の悲しさを知り、より守りたいと想う男の決意と愛を歌う。広がりのあるセンチメンタルなメロディが印象的だ。
05NaNaNa サマーガール
ハツラツとしたギターや甲高いファルセットなど健康的な明るさが広がる。MTV世代風の18thシングル。燦々と太陽が降り注ぐなかで、女子が女を磨く一方でバカ騒ぎする少年の童心っぷりを描く。夏の開放感が伝わる、青春グラフィティだ。
06ジョバイロ
クラップにバンドネオン、ストリングスなどを彩りに加えて、あなたに気づかれない恋心のやるせなさを歌う。切なくも躍動するスパニッシュな旋律に舞う歌声も、どこかもの悲しい。ドラマ『今夜ひとりのベッドで』主題歌起用の19thシングル。
07DON'T CALL ME CRAZY
「ジョバイロ」と両A面となった19thシングル。不遇に陥った男が、今に見ていろよと再起のタイミングを虎視眈々とうかがう心境を吐露。エッジの効いたギターでアグレッシヴに描くグルーヴィなロック・チューンだ。ダイハツ「ムーヴカスタム」CMソング。
08ハネウマライダー
ポルノの代表曲といえる20thシングルで、「ポカリスエット」CMソングでも話題に。爽やかな夏景色にちょっぴりセンチメンタルな彩りを添えたような絶妙なポップ感が胸を高ぶらせて痛快。人生を跳ね馬にたとえ、大切な人と一緒に乗りこなすための決意を潔く歌う。
09Winding Road
21stシングルはアニメ『天保異聞 妖奇士』エンディング・テーマ。どこかでボタンを掛け違えてしまった恋の終焉。その瞬間は永遠だったと別れた恋人との思い描く。クロマチック・ハーモニカの温かい音色がかえって切なさを呼ぶミディアム・バラードだ。
10リンク
野心的に駆け抜けるギターが印象的な、エネルギッシュなロック・チューン。嘘や偽りがあふれた世界にだって僕たちの真実は存在し、しっかりつながっているんだと愛のメッセージを叫ぶ。「スバル インプレッサ」CMソングとなった22ndシングル。
11あなたがここにいたら
23rdシングルは映画『奈緒子』主題歌にも描かれたセンチメンタルなミディアム・チューン。町の景色や移ろう季節にいつもいたはずのあなたが、今はもういない……取り残されて孤独感が募る男の失恋と傷心を、ほろ苦く優しいメロディに乗せて歌う。
12痛い立ち位置
扇動的なテナー・サックスがいななく、アグレッシヴでスリリングな展開で綴るロカビリー風なナンバー。駆け引きばかりで真の恋愛にたどり着けない微妙な“ポジション”を嘆きながら、危うい恋に染まる心情を吐露。アダルトな色香が映える24thシングル。
13ギフト
映画『フライング☆ラビッツ』主題歌となった25thシングル。前向きな歌唱と爽やかで軽快なサウンドが印象的なナンバーで、神様がくれた才能というギフトの大小を勝手に決めつけないで思い切って走り出せと励ましのメッセージをくれる。
14Love、too Death、too
奥行きを生むホーン&ストリングス・セクションをバックに、ちょっぴりセンチメンタルなファンキー・サウンドが駆け抜ける26thシングル。終わってしまった恋を思いながら、愛に大小なんてないはずと自答する男を描く。
[Disc 3]〈Episode 3〉
01今宵、月が見えずとも
見栄や虚栄を張って、知らぬ間にさまざまなものを失ったと、自責の念に刈られる男の心境を綴る。リズミカルなアッパー・ビートは、メランコリックなメロディによってどこか悲しみをまとって疾走する。『劇場版BLEACH』シリーズ主題歌となった27thシングル。
02この胸を、愛を射よ
28thシングルは、メロディ、ヴォーカルともに優しさを帯びたミディアム・バラード。君を守るためならこの身を差し出す覚悟だという男の気概を表わした、粋な愛の歌だ。勇ましさが伝わる終盤でのストリングスも印象的。
03アニマロッサ
君をずっと守り続けたいという強い気持ちを描いた、ひたむきな男の歌。“チュール、チュッチュチュール”というコーラスと情熱的な歌唱が映える、グルーヴィなロック・チューンだ。テレビ東京系アニメ『BLEACH』オープニング・テーマとなった29thシングル。
04瞳の奥をのぞかせて
ドラマ『宿命 1969-2010』主題歌起用の30thシングル。扇情的なストリングスは本心が見えないことへのいらだちか。センチメンタルな旋律、諦めを悟ったかのようなギター・ソロと、心の揺れ動くさまを見事に配置した情緒に富んだミディアムだ。
05君は100%
完璧な人生なんてありゃしない。迷って失敗しても夢中に駆け回った後にはきっと希望や明日が待っていると語りかける人生のエール・ソング。シャキシャキと鳴るハイハットと骨太なパーカッションが力を与えてくれるようなリズミカルなナンバーだ。31stシングル。
06EXIT
大切な人との別れを、他人ばかりが出入りする地下鉄のドアの向こうへ消えてしまったとたとえた叙情性ある詞が印象的。情感とノスタルジーが募る曲調も侘びしさを呼ぶ。フジテレビ系ドラマ『大切なことはすべて君が教えてくれた』主題歌の32ndシングル。
07ワンモアタイム
33rdシングルは、グルーヴィでアッパーな推進力あふれるポップ・ロック。情熱と希望に満ちあふれたヴォーカルで、信じることが“もう一度=ワンモアタイム”につながるんだと歌う。活力を呼び覚ましてくれるナンバーだ。
08ゆきのいろ
34枚目にして初めてシングルとしては“冬”を題材にした、空気の澄んだ夜空を想起させるような麗しいウィンター・バラード。君がいることで僕の未来が明るく灯されるようだと感情的に歌いあげる。ドラマーには屋敷豪太が参加。
092012Spark
優しくなりたければ強くあれ……2012年を生き抜くための心意気を説いたエッジーなロック・チューン。古い時代の人間でもこの時代に散らせる火花はあるはずだと意気込む泥臭さがいい。映画『逆転裁判』主題歌となった35thシングル。
10カゲボウシ
NHKドラマ『つるかめ助産院〜南の島から〜』主題歌起用の36thシングル。爪弾かれるギター、安らぎをもたらすパーカッション、寄り添うストリングスなど、夕暮れ時のような優しさで包まれる。見守ってくれるようなバラードだ。
11瞬く星の下で
都合いい幸運を期待するより、自分を信じて希望を抱いて今を生きようと説く。運命は自ら切り開くものと凛々しい歌唱で送るメッセージだ。小気味いい切れのギターが印象的なポップ・ロック。TBS系アニメ『マギ』オープニング・テーマ起用の37thシングル。
12青春花道
38thシングルは、80年代歌謡曲風のキャッチーなメロディが特色。フックの中毒性の高い“ギミ・ギミ・ギミ……”というベタなフレーズや高鳴るホーン群も胸躍る。格好悪かったあの頃があるから今があると歌う青春賛歌だ。
13東京デスティニー
前作「青春花道」同様、80年代歌謡ロック路線となった39thシングル。高らかに踊るホーンや跳ねるオルガン&ピアノなどジャジィなテイストで大人の色香を注ぎ、キラキラとしたポップに昇華。男気あふれる愛を熱唱している。
14ひとひら
夢を理想を描き上京してきた日からだいぶ違う人生を送ってきてしまった男が、嘆きながらも奮い立とうとする姿を歌う。切なくもかすかに希望を感じさせるメロディが、胸にグッと迫る。味わい深いミディアム・ロック・バラードだ。