ミニ・レビュー
いま、この名作にふさわしい指揮者といえば、まっさきにパッパーノの名をあげたい。2010年のライヴだが、期待に違わぬすばらしい演奏だ。彼のエネルギッシュな音楽は聴き手を惹きつけて放さない。いま勢いのある歌手たちを集結させた声の魅力、歌の愉しさ。約3時間半があっというまに過ぎてしまう。
ガイドコメント
序曲があまりに有名だが、長大なためめったに上演されないロッシーニ最後のオペラ「ウィリアム・テル」全曲盤。テル役にフィンリーを配し、冗長さを微塵も感じさせないパッパーノによる快演が楽しめる。
演奏
アントニオ・パッパーノ指揮 ローマ・サンタ・チェチーリア国立アカデミー管弦楽団 ローマ・サンタ・チェチーリア国立アカデミー合唱団 マリン・ビストレム,エレナ・クサントウダキス(S) マリー=ニコル・ルミュウ(MS) ジェラルド・フィンリー,ジョン・オズボーン,カルロ・ボーシ,チェルソ・アルベーロ(T) フレデリク・カトン,ダーヴィト・キンバーグ(BR) マシュー・ローズ,カルロ・チーニ,ダヴィデ・マルヴェスティオ(BS)