ミニ・レビュー
その名(アラベラ)の由来が示す通りに、私小説を読み解くような、R.シュトラウスへの敬愛にあふれた選曲と演奏で満たされたアルバムだ。作品が内包する温もりや優しさがきわめて自然に浮き彫りにされる。そして、テーマとなったアリアのごとくに“真実の愛”は見いだされたのだろうか。★
収録曲
R.シュトラウス:
01ヴァイオリン協奏曲 ニ短調op.8
02ロマンス (ヴァイオリン版)
035つの小品op.3〜第4番 変イ長調「スケルツィーノ」 (ヴィーンハルト編)
048つの歌op.10〜第1番「献呈」
053つの歌op.29〜第1番「たそがれの夢」
064つの歌op.27〜第2番「ツェツィーリエ」
075つの歌op.41〜第1番「子守歌」
08歌劇「アラベラ」op.79〜私にふさわしい人が… (ヴィーンハルト編)
演奏
アラベラ・美歩・シュタインバッハー(VN) ローレンス・フォスター指揮 ケルンWDR交響楽団