「ヴォリュームを上げて感じてみろ」、歌詞の後半に出てくるこのフレーズに「その通り」と断言したくなる、ハイテンションな高速ビート・ナンバー。畳み掛けるように次々と鼓膜を刺激する布袋の“喝”がひたすら熱い。ちょっと気分が落ち込んでいるときに、このショック療法はかなり効きそうだ。

金大中事件を取り上げた、阪本順治監督映画『KT』のテーマ曲。序盤はバリバリのデジタル・ロックでありながら、刑事ドラマにでも使われそうな、ヒューマンな感触のギター・サウンドが連なるところが非常に面白いインストゥルメンタル。サスペンスフルな映画のストーリーを大いに盛り上げた一曲。

気のいいヤツなのに絶体絶命のトラブルに巻き込まれる不運な男の日常をコミカルに歌う、痛快ロックンロール。ムーディな曲調のイントロからノリノリのサビに移った瞬間、自然と体が動いてしまうはず。「Oh！ Oh！」と漏らす布袋の声には、男の色気と悲哀が込められている？