ミニ・レビュー
17世紀ハプスブルク家の宮廷楽長として作曲、楽器演奏の両面で地位と名声をかち得たシュメルツァー。宮廷や教会の行事のために作られたこれらの音楽は、時に情景活写して場に華やぎをもたらし、あるいは奏者の腕を喜ばせて耳を満たす。求めに応じ時宜に即したいわばプロの仕事。演奏も生彩に富む。
ガイドコメント
オーストリア人として初めてハプスブルクの宮廷楽長に任命された、シュメルツァーの宮廷音楽を中心とした作品を収録。ドゥフトシュミットの指揮とレツボールやカニアックといった豪華な演奏陣による、躍動感溢れる演奏で堪能できる。
収録曲
シュメルツァー:
01騎馬のバレット
02「聖と俗との音楽的協和」〜ソナタ第4番 (6声部のための)
03「聖と俗との音楽的協和」〜ソナタ第1番 (8声部のための)
04「第2精選ソナタ集」〜ソナタ第8番 (3声部のための)
05歌曲「どこの野にも」 (ソプラノ、弦楽合奏と通奏低音のための)
06「第2精選ソナタ集」〜ソナタ第9番 (3声部のための)
07「聖と俗との音楽的協和」〜ソナタ第12番 (7声部のための)
08ソナタ「フェンシング指南」
09皇帝フェルディナント3世の逝去に寄せる哀歌 (ラメント)
10マルハレータ王女のバレットさまざま〜13の小品
演奏
ローレンツ・ドゥフトシュミット指揮 アンサンブル・アルモニコ・トリブート・アウストリア