ガイドコメント
SCOOBIE DOの前作から2年ぶりとなるフル・アルバムは全17曲収録という大ボリューム。ライムスター、SOIL&“PIMP”SESSIONSのタブゾンビ、元春がゲストで参加。アッパーな楽曲満載の強力盤。
収録曲
01FLASH!
前作『Funk-a-lismo!』からわずか3ヵ月後にリリースされたアルバム『SCOOBIE DO』のオープニングを飾るのは、ソウルフルでグルーヴィな痛快ファンク・チューン。のっけからKO必至。
02Funk Of One Nighter
暴力的な轟音の向こう側から、闇を切り裂くかのようなカッティング・ギターがビートを刻む。ため息が出るほどカッコ良く、日本人離れしたブラック・テイストなクールネスは、日本音楽界の「黒い核弾頭」の面目躍如。
03Disco Ride
さあ、手の鳴る方へ! 粗暴なくらいに猛烈アッパーでそれでいて洗練されたグルーヴは、「和製ディスコ・ミュージック」なんていうカテゴリを一気に無意味化して陳腐なものにしてしまう。これはもう踊らざるを得ないダンス・ナンバー。
04やっぱ音楽は素晴らしい (feat.RHYMESTER)
バカになってゴー!! ホットなグルーヴにアドレナリンは分泌しまくり。盟友RHYMESTERも乱入してテンションは上がりっ放し。対照的に発信されるのは驚くほどシンプルな「やっぱ音楽は素晴らしい」というメッセージだ。
05Star Dread
この音楽の良さがわからないアナタは、まだまだオトナになりきれないヴァージンさん!? 音と音の隙間から、本物のアダルティが見え隠れするエロティックさがイイ。超高速テンポで展開されるブリッジも聴きどころ。
06Rock'n Roll
07Believer
人生の酸いも甘いも噛みわけたオトコだけが体現できる、スウィートでロマンティックなトラック。人生の苦さも哀しさもすべて包みこんで、「明日の風向きはどうだい?」と等身大の視線でリスナーに問いかける。
08Beautiful Life
生き急ぐようにうねるギター、どこかやるせなさを感じさせるヴォーカル。あたかもダイナマイトに点火してしまったかのような疾走感が全編を貫く、完全無欠のファンキー・ミュージック。ほのかに薫るエロスに酔わされる1曲。
09BATDANCE
全米No.1に輝いたプリンスの大ヒット・ナンバー「BATDANCE」を、臆面もなくカヴァーしてしまう暴挙にまずは拍手。正気と狂気の狭間を行き交うかのような、パンキッシュなホーン・アレンジに思わず腰が疼く。
10本能 Get Back
ジェイムス・ブラウン、マーヴィン・ゲイ、オーティス・レディング……。60年代ブラック・ミュージックへのリスペクトがひしひしと伝わってくる、極上のソウル・ミュージック。さあ、本能に身を任せよう!
11Breakin' Beaters
イントロからアグレッシヴなビートを刻むドラムにヴォルテージは最高潮。激しくダンサブルなサウンドはまさに彼らの信条である“Funk-a-lismo”を体現している。コヤマシュウの小気味いいラップも快調だ。
12What's Goin' On (feat.RHYMESTER)
ソウル・ミュージックのスーパースター、マーヴィン・ゲイの代表曲と同じタイトルを冠したファンク・チューン。「この世は金次第」とアイロニーをたっぷり効かせたリリックが、硬直化した日本に刺激的鉄槌を叩き付ける。
13音楽を鳴らすように
スクービードゥーの音楽に対する真摯な姿勢と熱い想いがくみ取れる、ライヴ感あふれるハッピー・チューン。スタイリッシュな装いのなかに、骨太なワイルドネスが潜む。ココロもカラダも開放させてくれるナンバー。
14Guitar、Drums&Bass、Funky Microphone
あらゆる虚飾を一切排したゆえに浮かび上がってくる剥き出しの感情が、リスナーに暴力的に襲いかかるナンバー。ギター、ドラム、ベースというシンプルながらもソリッドでタイトなアンサンブルが、回避不能の緊迫感を与えている。
15Steppin' Loud
本家のソウルマンも踊り狂うこと必至のアゲアゲなディスコ・チューン。どこか艶っぽさを感じさせるコヤマシュウのヴォーカルが、過激にフロアを熱狂させる。その空間から産み落とされるのは、恍惚のエクスタシー。
16愛はどこだ
スクービードゥーによる愛についてのテキスト。ジャズ、R&B、ファンクをボーダーレスに横断するハイブリッド・サウンドに乗せて、愛の不在がニヒリズムを込めて歌われる。オトナ度高めのアッパー・チューン。
17月光
“男度”120%、野郎臭さがプンプン漂うアルバムの中で、叙情的なメロディがひときわ異彩を放つメロウなトラック。イントロのギターが心の奥に閉じ込めていたエモーションを解き放ち、切なさたっぷりのムードに酔いしれる。