ガイドコメント
前作『透明な色』から約1年5ヵ月ぶりの2ndアルバム。2015年には『第66回NHK紅白歌合戦』に初出場し、ますます加速する勢いが表われた作品に仕上がっている。
収録曲
[Disc 1]
01命は美しい
11作目のシングルで、Hiroki Sagawaが作編曲を手がけたシリアスかつクールなダンス・ナンバー。“何のために生きているのか?”など、哲学的ともいえる言葉が綴られており、アイドル・ソングには珍しい低音のメロディと落ち着いたトーンのヴォーカルが新鮮。
02太陽ノック
軽快なギター・カッティングが夏の強い日差しを思わせる12枚目のシングルは、明るくポップに弾けるサマー・チューン。照りつける太陽を、空の下は自由だよとドアをノックして誘っているようだと描くユニークな歌詞が印象的だ。
03今、話したい誰かがいる
アニメ映画『心が叫びたがってるんだ。』の主題歌に起用された13枚目のシングル。一人でいるのが一番楽だったはずが、恋をしたことでその心境に変化が訪れる姿を綴る。映画のストーリーと深くリンクする歌詞を、爽やかなメロディとともに描き出している。
04ハルジオンが咲く頃
アッパーなエレクトロ・サウンドに今野均ストリングスの音色が絡んだ、スケールの大きなダンス・チューン。道端に咲くハルジオンをモチーフにした物語で、ラップのようなパートから伸びやかなフレーズのサビへと繋ぐ構成が見事。2016年3月発表の14thシングル。
05きっかけ
杉山勝彦が作曲を手がけたミディアム・アップのポップ・チューン。ピアノとアコースティック・ギターを中心としたシンプルなサウンドに乗せて歌われるのは、自分の意志で道を歩んでいくんだという決意。決心のきっかけは理屈ではないというフレーズが心に響く。
06太陽に口説かれて
トレンディドラマ的なタイトルやギラギラとしたシンセの音色など、随所に懐かしさを感じさせるような野暮ったいフレーズが仕込まれたラテン歌謡調のナンバー。普段はガード固めのはずが、夏の雰囲気にほだされて火遊びへと誘われる微妙な女心を歌う。
07欲望のリインカーネーション
エフェクトをかけた英語詞のフレーズによる導入や無機質な印象すら抱かせるメロディなど、ユニークな仕掛けが多く施されたダンス・チューン。リインカーネーションは転生の意味で、“気づいた時には死んでた”など、歌詞もダークな世界観で進む。
08悲しみの忘れ方
美しいピアノのフレーズによる導入から、ドリーミーでファンタジックなサウンドスケープで進むミディアム・チューン。迷い悩み傷つきながら、1日のなかにいいことをひとつ見つけて明日を頑張る。日々を生きる背中を優しく押してくれる応援歌。
09空気感
衛藤美彩、白石麻衣ら5人のメンバーによるナンバーで、ダンサブルなビートに彩られたポップ・チューン。“苦いクレンジングジュースを飲んでたり”“急にアリアナグランデばかり爆音で聴いたり”など、何気ない日常すら愛おしく思える、という盲目的なラヴ・ソング。
10光合成希望
ユニークなタイトルが目を引く西野七瀬のソロ・ナンバーは、野中“まさ”雄一編曲による王道のアイドル・ポップ・チューン。大人しいタイプだと思われているが、本当は“光合成”を待ち望むアクティヴな主人公の心情を描いた歌詞が楽しい。
11無表情
生田絵梨花、松村沙友理の二人によるユニット曲。女子同士のめんどくさい友情を嘆いたり、男子のまわりくどいアプローチに不満をぶちまけたり……ファンタジックなサウンドとふわふわとしたヴォーカルから、直球な描写が飛び出すのがユニーク。
12あらかじめ語られるロマンス
齋藤飛鳥と星野みなみがセンターを務めたアップ・テンポのポップ・チューン。輝く星座のなかにあなたと私の運命がある……昔かた語り継がれてきた伝説をモチーフに、恋を患った乙女心を歌う。12の星座を英語で綴ったキュートなフレーズが強く耳に残る。
13隙間
儚げなピアノのフレーズと強めのビートで進むミディアム・アップのナンバー。時間通りにあわただしく過ぎていく都会の風景を前に、自分のペースで歩いていくことの大切さを、“隙間を大事にしてゆっくり生きて行きたい”というユニークな言い回しで描く。
14急斜面
白石麻衣、橋本奈々未、松村沙友理の3人によるナンバー。ピアノを印象的に用いたシンプルかつカラフルなアレンジで進むポップ・チューンで、ライバルが多く手強い“急斜面”な君への思いを歌う。ラストの“好きだ〜!”に象徴される青春ソング。
15羽根の記憶
空は見上げるためじゃなく、飛ぶためにある……失うことを恐れず、今は使っていない“羽根の記憶”を信じて未来へ羽ばたいていくんだと強く背中を押す応援ソング。ワンフレーズずつ区切られたようなメロディで、メッセージがより強く響く。
16乃木坂の詩
“WOW WOW WOW〜”というシンガロングなフレーズで幕を開けるロックっぽいテイストのナンバー。タイトルどおり彼女たちのテーマ・ソングといえる楽曲で、強くなるために楽をすることなく坂を登れという力強いメッセージが胸に響く。
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