ガイドコメント
レイヴとメタルを融合させた英国の4人組、エンター・シカリの1stアルバム。プロデューサーにジョン・ミッチェルを迎え、鬼気迫るライヴに象徴される危ういサウンドを撒きちらしている。
収録曲
[Disc 1]
01インターミッション (SE)
02ENTER SHIKARI
レイヴ調の重厚なシンセサイザーが縦横無尽に音空間を駆け巡る中で、地獄の責め苦が吐露されるヘヴィ・ロック・チューン。まるでゴスペルのように荘厳なコーラス・ワークが、楽曲のゴシック的な雰囲気をさらに盛り上げている。
03MOTHERSHIP
アルバム『テイク・トゥ・ザ・スカイズ』の「Enter Shikari」から間髪入れずに放たれるハードコア・チューン。日常生活の中で積もり積もっていく絶望感を、ラフトン・レイノルズがエモーショナルにシャウト。バス・ドラムを強調した極太のビートが刺激的。
04ANYTHING CAN HAPPEN IN THE NEXT HALF HOUR...
気付かないうちに離れ離れになっていく恋人たちのすれ違いを描いた、英国バンドらしい皮肉のセンスが存分に発揮されたラヴ・ソング。まるでサンプリングしたループ・サウンドのような、エレクトリック・ギターのリフレインがグルーヴィ。
05インターミッション (SE)
06LABYRINTH
自分の力を信じて困難に立ち向かっていくことの大切さを歌い上げた、疾走感あふれるメロディアスなロックンロール・チューン。躍動感満点の生演奏から突如として無機的な打ち込みサウンドへと転調するアウトロがスリリングだ。
07NO SSSWEAT
爆走する2ビートと裏拍を強調した8ビートが交互に繰り返される、変則的なパンク・チューン。伸びやかな美声からデス声シャウトまで、自由自在に変化してみせるラフトン・レイノルズのヴォーカル・レンジの広さが堪能できる一品だ。
08TODAY WON'T GO DOWN IN HISTORY
エレクトリック・ギターの繊細なアルペジオに乗せて、頂に立つ者の深い孤独が切々と歌われるドラマティックなバラード。シンセサイザーがストリングスの代替品として使用され、楽曲を劇的に盛り上げている。
09インターミッション (SE)
10RETURN TO ENERGISER
「誰かの真似なんてしないで、あくまでも自分らしく生きるんだ!」……そんな前向きな意志が深く刻み込まれたメッセージ・ソング。ラフトン・レイノルズが壮絶なシャウトを決めてみせるエモーショナルなヘヴィ・メタル・サウンドだ。
11インターミッション (SE)
12SORRY, YOU'RE NOT A WINNER
強靭なリズム隊を機動力に、ジャングル調のリズミカルな打ち込みサウンドからディストーション・ギターが鳴り響くハード・ロックへ。奇想天外な転調を繰り返しながら突き進む、エンター・シカリ流プログレッシヴ・ロック・チューン。
13インターミッション (SE)
14JONNY SNIPER
疾走感のあるまっすぐなメロディ・ラインが印象的なポップ・パンク・チューン。ブルース・スプリングスティーンの「ボーン・イン・ザ・U.S.A.」を思わせる、ダサくなる寸前の分厚いキーボード・サウンドがかえって新鮮だ。
15ADIEU
別れた恋人への変わらぬ愛と未練をラフトン・レイノルズが情熱的に歌い上げた、アイリッシュ・トラッド調のアコースティック・バラード。シンセサイザーが奏でる儚くも美しい音色は、まるでティン・ホイッスルのようだ。
16OK, TIME FOR PLAN B
どんなに辛い現実や困難が目の前に立ちふさがろうとも、決して諦めることのないタフな生命力が脈打つパワフルなロックンロール。打ち込みドラムの高速フィルが、ストレートな8ビートに適度なアクセントを与えている。
17インターミッション (SE)
[Disc 2]〈DVD〉〈Live At The Astoria〉
01Labyrinth
02The Feast
03Sorry、You're Not A Winner
04backstage footage and photo slideshow