ミニ・レビュー
シングルと5つの新曲からなるお買い得盤。今さらだが、ほとんどがロマンティックなラブ・ソングなのに驚いた((5)はエッチっぽい)。完璧すぎて近寄りがたい……いや近寄りたいです。これはこれでOK。ジャケットだけでなく内側には幼少時のセクシー写真もあり。
ガイドコメント
13枚の全米No.1シングルを収録した濃ゆいシングル・コレクション。追加収録の新曲は、なんとホイットニーとデュエット。お膳立てしたのはベイビーフェイス。売れなきゃおかしい。
収録曲
01SWEETHEART
02WHEN YOU BELIEVE
03WHENEVER YOU CALL
04MY ALL
05HONEY
06ALLWAYS BE MY BABY
ジャーメイン・デュプリが手掛けた『デイドリーム』からの3rdシングル。大らかに清々しく聴こえるが、別れ出ていく彼を見送り待ち続けるという切ないテーマの曲。
07ONE SWEET DAY
08FANTASY
09HERO
『ミュージック・ボックス』からの2ndシングル。きめ細やかに展開するピアノの調べやストリングスが、シンプルかつ腰の据わった歌唱をさらにドラマティックに演出。壮大で聡明なバラードのスタンダードに。
10DREAMLOVER
デイヴ・ホールをプロデューサーに加えて制作されたマライア初のヒップホップ・ソウル。サンプリングネタにエモーションズの70年代ソウル・ナンバーを使用した、キュートでピースフルな世界が広がるアップ・ナンバーだ。全米8週連続首位獲得。
11I'LL BE THERE
ジャクソン・ファイヴの1970年の全米No.1ヒットを、トレイ・ロレンツをフィーチャーしてカヴァー。しっとりとしたバラードに、情感込めたヴォーカルの衝撃は言わずもがな。全米2週連続第1位を獲得。
12EMOTIONS
C+Cミュージック・ファクトリーの軽快で身体をくすぐるサウンド・メイクが心地よいダンス・チューン。それをグイグイと引っ張るマライアのヴォーカルは、凄みさえ感じる圧倒的な振幅と声量で、神々しくもある。
13SOMEDAY
シンセ・ベースやカッティング・ギターをフィーチャーした、ミッド80'sによく見られたタイプの打ち込みによる爽快なアップ・ナンバー。このあたりの時代のサウンドに強い思い入れを持つマライアは、後に映画『グリッター』でその世界を再現することに。
14LOVE TAKES TIME
消え入るようなウィスパー・ヴォイスから喉を全開にしてフル・パワーで歌い込むダイナミクス。そんなヴォーカル表現のレンジの広さを一曲の中にしかと詰め込んだ完成度の高いバラード。全米チャート3週連続首位に輝いた2ndシングル曲。
15VISION OF LOVE
デビュー・シングルにして全米チャート4週連続ナンバー1を獲得した記念すべきバラード。歌のスペースをたっぷりと取ったオーソドックスなアレンジをバックに、低域から高域まで縦横無尽に歌い上げるさまは圧巻というほかない。
16I STILL BELIEVE
17SITHOUT YOU
ハリー・ニルソンのヴァージョンでよく知られたバラードだが(オリジナルはバッドフィンガー)、いまやこのマライアのカヴァーの方が有名か。サビのインパクトは強烈で、ポップスとはいかにあるべきかを体現しているような曲。
18DO YOU KNOW WHERE YOU'RE GOING TO (THEME FROMU MAHOGANY)
19ALL I WANT FOR CHRISTMAS IS YOU
TVドラマ『29才のクリスマス』テーマ曲に使われ、一気に定番クリスマス・ソングのひとつとなった曲。オールディーズの雰囲気を持ったサウンドに、ゴスペル・ライクなコーラスが耳当たりいいポップ・ナンバー。