ミニ・レビュー
73年録音「ラ・カンパネラ」の生硬さをむしろ不思議に思いながら、インタビューDVDを観て、この人の音楽が耳を惹く理由がわかった気がした。この人の音楽はブルース的な本質を持っていたのだ、と言ったら言い過ぎかもしれないが。訥々としながら物狂おしい「亡き王女のためのパヴァーヌ」が良い場所をキープ。
ガイドコメント
レーベル移籍後初のベスト・アルバムの豪華仕様版。デッカより発売された7枚のアルバムからの選曲で、フジコ・ヘミングの魅力を凝縮した作品に仕上がっている。DVDでは、インタビューなどが楽しめる。
収録曲
[Disc 1]
01トロイメライ (シューマン)
02パガニーニによる大練習曲第6番 (リスト)
03コンソレーション (慰め)第3番 (リスト)
04ポロネーズ第6番「英雄」 (ショパン)
05小犬のワルツ (ショパン)
06エリーゼのために (ベートーヴェン)
07「四季」〜11月 トロイカ (チャイコフスキー)
08ワルツ第8番 (ショパン)
09前奏曲第15番「雨だれ」 (ショパン)
10幻想即興曲 (ショパン)
11亡き王女のためのパヴァーヌ (ラヴェル)
12亜麻色の髪の乙女 (ドビュッシー)
13沈める寺 (ドビュッシー)
14パガニーニの主題による狂詩曲〜第18変奏 (ラフマニノフ)
15ワルツ第9番「別れ」 (ショパン)
16叙情小曲集第3集〜蝶々 (グリーグ)
17ラ・カンパネラ (リスト)
[Disc 2]〈DVD〉ロング・インタビュー(2006年9月のワールド・ツアー中に行われた自らの半生について語ったインタビュー収録)/「雨だれ」プロモーション・ビデオ
演奏
イングリット・フジコ・ヘミング(P) [1] (14)アラステア・ウィリス指揮 スーパーワールド・オーケストラ