ミニ・レビュー
日本での人気も確立した感のある韓国5人組グループの4枚目。シングル曲「どうして君を好きになってしまったんだろう?」などのスウィートなバラードをはじめ、流暢なラップを駆使したヒップホップ、攻撃的ファンクなど、旬のグループらしい勢いで一気に聴かせる。
ガイドコメント
「呪文-MIROTIC-」「どうして君を好きになってしまったんだろう?」といったヒット・シングルを含む、2009年3月発表のアルバム。ほかにもフジテレビ系アニメ『ワンピース』の主題歌など話題曲が満載だ。
収録曲
01Secret Game
4thアルバム『The Secret Code』のオープニングを飾るナンバー。急きたてるようなピアノに乗せたセクシーなファルセット・ヴォイスやアルバムを示す“コード”を盛り込んだシャウトが挑発的。アグレッシヴなユノのラップも華やか。
02FORCE
張りつめた空気が漂うイントロから始まるミッド・ナンバー。ストリングスを効果的に用いた、重くなりすぎない骨太なサウンドがキモで、たとえ何があろうとも自分の強い意志を砕くことはできないという気概が感じられる。
03どうして君を好きになってしまったんだろう?
僕の前から去ってしまった君への日ごとにつのる想いを綴った切ないミディアム・バラード。シンプルなリズム・トラックを下敷きにした、しだいに熱がこもっていく歌声からは哀切が感じられる。ギターをバックに歌うサビのハモリが出色。
04Nobody Knows
ピアノの美しい旋律がリードする、スムースかつグルーヴィなR&B調ミッド。“眠っているあなたの背中で弾くピアノ”などの艶めかしい表現にドキリとさせられる歌詞は、“誰も知らない”君と僕の関係のはがゆさを吐露するかのよう。
05Beautiful you
イントロの憂いを帯びたアコースティック・ギターが印象的な、ブルージィなミディアム・ナンバー。狂おしいほどに恋い焦がれる抑えきれない君への想いを、ジェジュンが感情をかみしめるようなヴォーカルで表現している。
06忘れないで
ジェジュンが作詞・作曲したミディアム・バラード。たとえ遠くはなれても見守っているという、切なくも温かいメッセージが綴られている。シンプルなサウンドが、持ち味であるコーラス・ワークをいっそう際立たせている。
079095
ジェジュン作曲によるピアノとアコギを軸としたメロウなグルーヴのR&B。サビで複雑に重なりあう歌声や、日本語、英語、フランス語が入り混じることで生まれる不可思議な詞世界が、幻想的な雰囲気を作り出しているナンバーだ。
08呪文-MIROTIC-
合間で漏れ聞こえる吐息がセクシーなミッド。重なり合うヴォーカルと単調に聞こえる重たいリズム・トラックが、まるで呪文のごとく“君はもう僕のもの”と暗示をかけているかのよう。ブリッジのラップ・パートも聴きどころ。
09TAXI
抒情的なピアノとストリングスが涙腺を緩ませる、シンプルなミディアム・バラード。どれだけそばにいても伝えることができないはがゆい想いを綴る曲だが、甘く優しいチャンミンのヴォーカルがかえって悲壮感を漂わせている。
10Stand Up!
クラブを舞台にした、楽しい夜の始まりを予感させるミッド。難しいことは考えずに音楽に身をゆだねて過ごそうと歌うグルーヴィなトラックに、韻を踏んだ歌詞が心地よい。Aメロでのジュンスのスモーキーでセクシーな歌唱に注目。
11Survivor
4thアルバム『The Secret Code』から先行でリリースされた初回限定生産の26thシングル。キラキラとしたシンセの音色が映える疾走感あふれるアップ・ナンバーで、現代社会を生き抜いていこうという力強いメッセージが込められている。
12Kiss The Baby Sky
日本テレビ系『ズームイン!!』の秋のお天気テーマとなったさわやかなナンバー。ユチョンが詞曲を手掛けた、ストリングスとウィンド・チャイムの音色が心地よいミディアム・ポップスだ。持ち味のコーラス・ワークに酔いしれたい、甘美なハーモニーが秀逸。
13Bolero
映画『昴-スバル-』メイン・テーマ・ソングとなった25thシングル。ドラマティックなストリングスが導く、ワルツのリズムを取り入れたミディアム・スロー・バラードだ。絞り出すような抑えた歌唱で包み込むように深い愛を歌い上げている。
14Purple Line
スズキ「シボレー MW」CMに起用されたバウンシーなミッド。重低音のビートが効いたトラックは韓国音楽界のヒットメイカー、ユ・ヨンジンによるもので、自分の道は自分自身で切り拓いていくんだという力強いメッセージを提示している。
15どうして君を好きになってしまったんだろう? (アカペラver.)
僕の前から去ってしまった君への日ごとにつのる想いを綴った切ないミディアム・バラード。シンプルなリズム・トラックを下敷きにした、しだいに熱がこもっていく歌声からは哀切が感じられる。ギターをバックに歌うサビのハモリが出色。