ミニ・レビュー
始めも終わりもないように響きが生まれ、増殖し、フェイドアウトして行く。それは時代が倒錯しているのか、時代を先取りしていたのか。ともかくこの音のありようは、14世紀というより、どこか20世紀前半の音楽を思い起こさせる。だから演奏もきわめてイマジネイティヴである。
収録曲
01霞の調べ
02これほど苦しい別れがあるだろうか (作者不詳)
03はかなく
04「けむたき者は」によるリュート独奏 (ソラージュによる)
05わたしはけむたき者だから (アスプロワ)
06飛び散る
07バジリスクは、生まれつき (ソラージュ)
08太陽のそばに (マッテオ・ダ・ペルージャによる)
09蒸発
10けむたき者は、煙によって煙にまく (ソラージュ)
11なさながらコンパスを使ったかのように (コルディエ)
12匂いたつ
13輝く光の筋がひとすじ (チコーニア)
演奏
アンサンブル・サントネー(ユッラ・フォン・ランズベルク,エロディ・ヴィーマー,シラールド・ヘレイ,オリ・ハルメリン)