ミニ・レビュー
DJ TASAKAとDJ KAGAMIという異才の組み合わせで、その名のごとくスペイシーなディスコをクリエイトするスペシャル・ユニットの1作目。吉川晃司、ギターウルフのセイジなど超個性的なゲスト・ヴォーカルもズッパマリで、これで踊らなきゃ何で踊る?
ガイドコメント
それぞれソロ・アーティストやDJとして活躍するDJ TASAKAとKAGAMIが組んだユニット、DISCO TWINS初のオリジナル・トラック集。豪華ゲスト・ヴォーカリストも多数参加した注目作だ。
収録曲
01Juicy Jungle (feat.吉川晃司)
02スーパーゾッキー2300 (feat.セイジ)
「ワープ経路を発表する!」23世紀型・宇宙暴走族をテーマとしたナンバー。アルバム『TWINS DISCO』中、最もスローなテンポでありながら、セイジ(ギターウルフ)の声と言葉が持つ独特の疾走感が、リスナーの意識を土星の果てまでブッ飛ばしていく。
03ADABANA (feat.KAORI)
KAORIの伸びのあるヴォーカルが曲に透明感を与え、3連のテクノ・ビートをギターが優しく包み込む。いしわたり淳司(ex.スーパーカー)が詞を手掛けた、満点の星空の下で風に揺れる“徒花(ADABANA)”のように純心なダンス・トラック。
04Thunder Storm (feat.吉川晃司)
瞬く稲妻、濃厚な闇夜。不穏なシンセが支配するダークなトラック上を、吉川晃司の艶めいたヴォーカルが流れていく。テクノと歌謡曲の幸福な出会いが産んだ、テクノとも歌謡曲とも違う、色気立つ夜の音楽だ。
05∞あわせKAGAMIの現実∞
七尾旅人が鏡をテーマに作詞して、それを歌うのはなんとKAGAMI。これが初録音となるKAGAMIの声は、素朴にして実直な、まるで少年のよう。エフェクトが躍動するヴィヴィッドなトラックとも好相性だ。
06Bite Me Dracula (feat.KAORI)
トライバル・ビートとディスコ・シークエンスが前面に押し出された、直球のテクノ・トラック。「ADABANA」とは別人のようにセクシーなKAORIのヴォーカルが、ささやくように耳をくすぐる。DISCO TWINSの真骨頂といえるナンバーだ。
07DISCO TWINS' INFERNO (feat.宇多丸)
低音が効いた極太のテクノ・トラックをバックに、宇多丸(RHYMESTER)がディスコ賛歌を高速ラップする。多彩なブレイクとアジテーションで、盛り上がりどころが随所に用意されている。職人同士の最高な邂逅だ。
08SUNSET/SUNRISE (feat.オオヤユウスケ)
ファンキーなベース・ラインで幕を開けるアルバム『TWINS DISCO』のエンディング・トラック。オオヤユウスケ(Polaris)の浮遊感のある歌声が、フロアの熱を上空へと舞い上がらせ、シンセの高音が星のように瞬く。作詞は七尾旅人が担当している。