ミニ・レビュー
右手の障害により、左手のピアニスト(および指揮者)として活躍してきたフライシャーによる40年ぶりの両手の録音が登場した。しみじみ系の作品を並べながら、情緒に溺れずに、渋い音色で豊かな詩心を湛えた味わい深いアプローチが展開されている。★
ガイドコメント
50〜60年代、欧米を中心に活躍していたフライシャー。病から右手の自由を失ったまま指揮者として活動していたが、最新医療と懸命なリハビリで右手が回復、40年ぶりの両手による録音。
収録曲
[Disc 1]
01主よ、人の望みの喜びよ (バッハ/ヘス編)
02羊は安らかに草をはみ (バッハ/ペトリ編)
03ソナタ ホ長調K.380 (L.23) (D.スカルラッティ)
04マズルカ嬰ハ短調op.50-3 (ショパン)
05夜想曲変ニ長調op.27-2 (ショパン)
06月の光 (ドビュッシー)
07ピアノ・ソナタ第21番変ロ長調D.960 (遺作) (シューベルト)
[Disc 2]
01左手のためのピアノ協奏曲 (ラヴェル)
演奏
レオン・フライシャー(P) [2] セルジウ・コミッシオーナ指揮 ボルティモア交響楽団