ミニ・レビュー
シライシ紗トリのプロデュースによる2006年第2弾シングル。「ロコローション」の流れをくむメロディが心地よい(1)、“地鳴りだ”“風林火山ダンス”のフレーズが耳について離れない(2)など、ハードなサウンドで迫る全4曲。10万枚完全生産限定盤。
ガイドコメント
ポップ路線のシングルが多い彼らだが、本作は“バリ硬”のハード・チューン。夏フェス、ロング・ツアーを経てパワー・アップした彼らのヘヴィ・グルーヴに酔いしれよう。
収録曲
01UN ROCK STAR
ミクスチャーの要素がなりを潜め、アメリカン・ハード・ロックを強く意識させるナンバー。タイトルと内容のミスマッチさ、こてこてのロック・スターを強烈に皮肉ったような歌詞が痛快だが、スターであるがゆえの息苦しさも感じさせる。
02風林火山
スピード感のあるハード・ロックに、シンセ音と打ち込みのリズムを絡め、ダンサブルに仕上げられたナンバー。“風林火山ダンス”などのユニークな言語感覚とミクスチャー感は健在だが、以前のようなハチャメチャな魅力よりも、スマートな雰囲気が際立っている。
03マイ・ライフル (feat.ペチュニアロックス)
高飛車な女が不平不満や愚痴をぶちまける強烈なナンバー。ノイジーな音で固められ退廃的なムードが漂うなかで、鐘の音としごく綺麗なピアノの旋律が鮮烈。合間に挿入される女の笑い声が、この上なくダークで怖さを感じさせる。
04U topia (LIVE TOUR 005 NATURAL)
ライヴ・ツアー“ LIVE TOUR 005 ИATURAL”から収録。ライヴ録音だけに、広がりを感じさせる音づくりが顕著になっている。ラウド・ロックが基調としながらもテクノの要素も強く、オルタナティヴへの歩みが感じられる。同一のフレーズが繰り返されるギター・リフもクール。