ミニ・レビュー
全サビ、ずばり泣きメロ。どの曲の、どこを切り取っても、彼らの楽曲に対する熱い志と、完成度の高さと、みなぎる自信が感じられる最新アルバム。歌謡曲のベタな大衆性と、ビック・アーチストゆえの象徴性が、ここまで良い方向をむいて音を鳴らしているのも、希有なことだ。
ガイドコメント
スケールの大きさからも日本を代表するロック・バンドとなったGLAY。2002年9月にリリースされた通算7枚目のアルバムで、「またここであいましょう」「Way of Difference」ほか真摯なメッセージを伝える全13曲を収録。
収録曲
01WE ALL FEEL HIS STRENGTH OF TENDER
02またここであいましょう
奥行きのあるサウンドが穏やかに響き、なんとも心地いい。進む道は違えど、互いを想う気持ちは一緒。“再会”という約束は不安をかき消し、より絆を深くするとっておきの薬だ。
03girlish MOON
7thアルバム『UNITY ROOTS&FAMILY,AWAY』収録のスロー・バラード。あふれる思いをそのまま描いたかのような、言葉をつれづれなるままに繋いだ歌詞が印象的。サビでは壮大な雰囲気で聴き手を包み込む。
04Way of Difference
05航海
孤独でも前を見据えて進め、と静かなメッセージをタイトルの「航海」になぞらえて歌う、7thアルバム『UNITY ROOTS&FAMILY,AWAY』収録曲。クリーン・トーンのギターが「凪」の情景を演出しているかのようだ。
06ゆるぎない者達
頭の先から爪先まで、じんわり染みわたるラヴ・バラード。日常に起こるささやかな幸せを大事にする素朴さがただ胸を打つ。すべてを包み込むようなTERUの声に、何ともいえない安堵感を覚えるはず。
07夏の彼方へ (Johnny the unity mix)
08neverland
作曲・JIRO、作詞・TAKUROという異なる個性のぶつかり合いが、ミディアム・スローに昇華された、7thアルバム『UNITY ROOTS&FAMILY,AWAY』収録のナンバー。フレットレスのベース・ラインが強調されたJIROらしい一曲。
09彼らのHOLY X'MAS
クリスマスや冬をテーマにしたナンバーを数多く制作してきたTAKUROが「彼ら」と歌う本作は、おそらく世界中の人々へ向けたクリスマス・ソングでありながら、ラヴ&ピースのメッセージなのだろう。彼の強い思いが凝縮された一曲。
10Father&Son
幼い頃を懐かしく思う反面、親の気持ちも少し分かる年齢になった今の、親へのメッセージ。幼き頃に父親を亡くしたTAKURO(g)の、父親に対する執着心や憧れ、想いなどが隅々に表われ、心が痛む。
11卒業まで、あと少し
何気ない日常にあふれる哀愁や刹那さを巧みに切り取ったスロー・ナンバーで、懐古する甘酸っぱい思い出と「卒業」というテーマをシンクロさせたTAKUROらしい一曲。淡々とした演奏の中にも、ほっこりとした温かさを感じさせる。
12Friend of mine
13ALL STANDARD IS YOU〜END ROLL〜