ミニ・レビュー
この「四季」も、バッハのいくつかの作品同様、バロックという縛りがなくなった作品になっている。サラもモダン・ヴァイオリンの特性を活かし、メリハリをつけ、対比を鮮明にし、まことにダイナミック。装飾音の取り入れ方も、バロック様式云々とは関係ない。快演。
ガイドコメント
8歳でデビューして、神童と話題になったサラ・チャンの20代後半の録音。オルフェウス管との緊密なアンサンブルに乗せて、豊かなニュアンスを湛えた伸び伸びとした弾き振りでの演奏を繰り広げている。
収録曲
ヴィヴァルディ:〈ヴァイオリン協奏曲集「和声と創意への試み」op.8〜「四季」〉
01協奏曲第1番ホ長調op.8-1「春」
02協奏曲第2番ト短調op.8-2「夏」
03協奏曲第3番ヘ長調op.8-3「秋」
04協奏曲第4番ヘ短調op.8-4「冬」
05協奏曲交響曲ト短調op.12-1
演奏
サラ・チャン(VN,指揮) オルフェウス室内管弦楽団