ミニ・レビュー
生命の根源としての“水”をテーマに選曲構成された、曰く一種の瞑想録。“水”が想起させる多様なイメージを孕む作品を、電子音によるイマジネイティブな響きがつなぐ。その意匠、あたかも水の中から音の想念が浮かび上がるごとし。水を張った会場で演奏されたというライヴの音が幽玄にして肉感的だ。★
ガイドコメント
グリモーのソロ・アルバム。“水”をテーマとした曲を集め、“環境”を喚起する目的をも持ったコンセプチュアルな一枚。ソーニーの「ウォーター」をつなぎに、後期ロマン派から現代までを絶妙に組み合わせている。
収録曲
01「6つのアンコール」〜第3曲-アントニオ・バリスタのための 水のピアノ (ベリオ)
02ウォーター-トランジション1 (ソーニー)
03雨の樹素描2〜オリヴィエ・メシアンの追憶に (武満徹)
04ウォーター-トランジション2 (ソーニー)
05舟歌第5番嬰ヘ短調op.66 (フォーレ)
06ウォーター-トランジション3 (ソーニー)
07水の戯れ (ラヴェル)
08ウォーター-トランジション4 (ソーニー)
09「イベリア」第2巻〜第2曲 アルメリア
10ウォーター-トランジション5 (ソーニー)
11巡礼の年第3年〜第4曲 エステ荘の噴水 (リスト)
12ウォーター-トランジション6 (ソーニー)
13霧の中で〜第1曲 (ヤナーチェク)
14ウォーター-トランジション7 (ソーニー)
15前奏曲集第1巻〜第10曲 沈める寺 (ドビュッシー)
演奏
(1)(3)(5)(7)(9)(11)(11)(15)エレーヌ・グリモー(P) (2)(4)(6)(8)(10)(12)(14)ニティン・ソーニー(KEY,PROG,G)
録音
(1)(3)(5)(7)(9)(11)(11)(15)2014.12 (2)(4)(6)(8)(10