ミニ・レビュー
映画『ヴェルヴェット・ゴールドマイン』でT.レックスの(13)を演奏していた新進UKバンド待望のセカンド・アルバム。1本筋の通ったバンド・サウンドと、説得力あふれたブライアン・モルコのヴォーカルが魅力。研ぎ澄まされた静と動の対比が美しい。
ガイドコメント
誰もが女性だと思ったブライアンのユニセックスな風貌にファンも多いプラシーボの2nd。彼らのようなグラマラスなサウンドを鳴らすバンドは、意外といそうでいない。大注目。
収録曲
01PURE MORNING
硬質なインダストリアル系サウンドのリフレインで支配された個性的作品。メロディらしいメロディもない曲調のため、歌ではなく呪文を聴いているような気分にすらなる。ギター・ノイズが被さる終盤はひときわ催眠的だ。
02BRICK SHITHOUSE
03YOU DON'T CARE ABOUT US
キャッチーなメロディを非キャッチーなアレンジで聴かせるへそ曲がりギター・ロック。テンポ、サウンド、歌詞の押韻までも軽快ながら、不規則に変化する凝ったアレンジが凡庸なカタルシスを遠ざけている。全英5位。
04ASK FOR ANSWERS
05WITHOUT YOU I'M NOTHING
他者との共存の難しさと、共存なしではいられない自身の痛し痒しな煩悶を歌った曲。デヴィッド・ボウイとのデュエットが聴けるシングル・ミックスで、妖艶×妖艶な歌唱に緊張感も漲る。訴求力充分もヒットには到らず。
06ALLERGIC (TO THOUGHTS OF MOTHER EARTH)
07THE CRAWL
08EVERY YOU EVERY MW
起承転結ほどの起伏もない簡素な曲調だが、一語一語がサウンドに一体化した歌詞は、サビのリフレインを鮮烈に印象付ける。数種のミックスが存在するこの曲だが、本作はシングル・ミックスだ。全英11位。
09MY SWEET PRINCE
10SUMMER'S GONE
11SCARED OF GIRLS
12BURGER QUEEN
1320TH CENTURY BOY