ミニ・レビュー
1930年、弘前生まれの下山一二三の集大成。津軽海峡の荒々しい波形や厳冬の風雪をイメージさせる曲たちは、そのまま作曲者と故郷との切り離せない繋がりをも思わせる。ダイナミックで野性的な響きは、武満徹の叙情性とは一線を画す。録音も大変美しい。
収録曲
下山一二三:
014人の奏者のための「ストルクチュール」
02チェロとピアノのための「ダイアローグ」
03尺八と二十絃筝と打楽器のための「風の塔」
04弦楽オーケストラのための「だぶりっじ」
05クラリネットと弦楽合奏と打楽器のための「ユーゲニズム第2番」
06独奏チェロと弦楽合奏と打楽器のための「ウェーブ」
演奏
(1)小鍛冶邦隆指揮 郷道裕子(VN) 菊地秀夫(B-CL) 曽我部清典(TP) 安江佐和子(PERC) (2)岩崎洸(VC) 高橋アキ(P) (3)福田輝久(尺八) 吉村七重(二十絃) 高橋明邦(PERC) (4)〜(6)小鍛冶邦隆指揮 弦楽合奏グループ「ミザン・ロージュ」 (5)荒井伸一(CL) (5)(6)安江佐和子,宮本典子(PERC) (6)北本秀樹(VC)