ガイドコメント
TUBEのデビュー30周年を記念した企画アルバム。日本を代表する15組のアーティストがTUBEをイメージして楽曲を書き下ろし、提供した『Your TUBE』と、TUBEが南の島で楽曲創作した『My TUBE』の2枚組だ。
収録曲
[Disc 1]〈Your TUBE〉
01おかげサマー
広瀬香美が作詞曲を手がけた、タイトルどおりのサマー・パーティ・チューン。クラブ・レゲエ調のアゲアゲなナンバーで、イヤなことがありつつも、女神との淡い恋物語で“プラマイプラ”で過ごす毎日を歌う。“おかげサマー 届けパワー”と語感のいいサビがクセになる。
02LOVE BEACH
作詞・TAKURO(GLAY)×作曲・松本孝弘(B'z)という超強力タッグによるナンバー。当然ギターがうなるロック・チューンだが、しっかり“TUBEっぽく”聴かせるあたりはさすが。下心満載で楽しむビーチでの恋模様にニヤリ。
03湘南リグレット
作詞は富田京子、作曲は岸谷香とプリンセス プリンセスの二人による爽やかなポップ・チューン。どこか大瀧詠一『A LONG VACATION』を思わせる懐かしめなサウンドのもと、湘南を舞台にしたド直球なラヴ・ストーリーを描き出している。
04タイムトンネル
横山剣の提供によるメロウでオシャレなミディアム・アップ。キーボードやパーカッション、ギターのカッティングを取り入れたシティ・ポップ風のサウンドに乗せて歌われるのは、国道16号の走る車のなかでの甘い甘い恋物語。切ないストーリーが胸を締め付ける。
05危ない女 懲りない男
作詞・藤井フミヤ、作曲・藤井尚之という兄弟がタッグを組んで送る、TUBEお得意ともいえるマイナー調のラテン・チューン。タイトルどおり色っぽい雰囲気満載の危険なゲームを歌っており、“ベタ”なコーラスもいい味をだしている。
06スコール
小高い丘の上のチャペルで僕らは渚に愛を誓った……過ちを犯しつつ進む二人を、ピアノを中心にしたドラマティックなバラードで描いたのは玉置浩二。これでもかというほど“玉置節”に満ちた楽曲ながら、前田のヴォーカリストとしての個性も爆発。
07湘南ラブストーリー
氣志團の二人(作詞・綾小路翔、作曲・西園寺瞳)による軽快なロック・チューン。湘南の海の家で働く男の前に現れた、東京からやってきたビキニ姿の天使。“團長”ならではの少年っぽい歌詞は、やんちゃな前田のキャラにもピッタリとハマっている。
08夏番長
作詞・増子直純、作曲・上原子友康という怒髪天の名コンビによる力強いロック・チューン。TUBEも怒髪天も歌謡テイストを持ったバンドだけに、当然相性は抜群。“30年間夏番長”と堂々と歌い上げる姿は、強烈な貫禄に満ちている。
09雪でも夏
奥田民生が手がけたのは、まさかの冬を舞台にしたドリーミーなミディアム・ナンバー。“民生フレイヴァ”満載の、シンプルかつ脱力感たっぷりのメロディが中心となっているが、カンペキに乗りこなす前田は見事のひと言。
10夏色のタイムカプセル
TUBEの名曲にも関わりの強い織田哲郎が作編曲を手がけた、ピースフルなミディアム・アップ・チューン。何度も季節を過ごした大切な君の瞳をタイムカプセルにたとえた、心温まる歌詞は大黒摩季のペンによるもの。伸び伸び表現するメンバーの姿が目に浮かぶ。
11この生命の限り
アコースティック・ギターと歌による静かな導入から、徐々に分厚いサウンドへと変化していくスケールの大きなバラード。大切な人とこれからを歩んでいく決意を託した歌詞とエモーショナルなメロディ、松山千春による渾身の作品を、情感たっぷりに具現化している。
[Disc 2]〈My TUBE〉
01裸足のラッキーガール
爽やかな予感に満ちたキーボードのリフで幕を開けるポップ・チューン。魅力的な女性との夏の恋を描いた物語を彩る、オシャレなサウンドと聴き心地のいい軽快なメロディは新鮮な印象で、“夏!情熱!”というイメージから一歩進んだかのよう。
02ドラスティック湘南
哀愁漂うフラメンコ・ギターからパーカッションをきっかけになだれ込む、スロー・テンポのラテンムード歌謡。藤沢や鵠沼から稚内まで地名をふんだんに取り入れた歌詞や“キャバレー感”のあるコーラスなど、歌謡曲の要素をふんだんに入れたアレンジがユニーク。
03いまさらサーフサイド
“春夏秋冬”シングルの春盤として発表された56枚目のシングル。アコースティック・ギターを中心にした素朴かつハートウォームなサウンドが心地よいミディアム・アップで、後悔の念に駆られながら夏の恋を振り返るストーリーが胸にじんわりと響く。
04SUMMER TIME
2015年に発表された“春夏秋冬”シングルのうちの夏シングル。波間を彩る光のようなギターを中心に歌うのは、もちろん情熱的な夏の恋。とはいえ、隙間をしっかり作ったアンサンブルやメロディには、貫禄ともいえる雰囲気が漂っている。
05ポテンシャル
ブリブリのブラスで幕を開ける、色っぽく華やかなファンク・チューン。隠していた激情を前面に出し、“ガンガン行く ふり切って行く”“ジャンジャンやる 我慢やめる”と力強く宣言するサビが頼もしい。リズム隊のグルーヴも最高。
06Please Freeze Me!
ビートルズの名曲を文字ったかのようなタイトルが目を引くナンバーは、スタジアム・ロック的なオープニングが印象的なロック・チューン。気まぐれな女性との恋をモチーフに、少年のようにワクワクする気持ちを歌った歌詞も爽快そのもの。
07あの夏へ
アコースティック・ギターのアルペジオを中心に据えたミディアム・バラード。大人になるまでに生きてきた時間や今の時代を俯瞰し、忘れたものを取り戻すべく歌う“帰ろう 帰ろう あの夏へ”のフレーズは、じんわりと胸に響く力を持っている。
08WINNERS HIGH
ディレイを効かせたギター・リフを中心にした、突き抜けるような力強さに満ちたロック・チューン。“この一瞬が その一秒が 未来を変える”というストレートなメッセージは、前田の声で歌われるからこそ、強烈な力を帯びていく。
09Rainbow Town
届けRainbow 世界を飛び越えて……TUBEのなかでも多く登場する“虹”をモチーフにしたポップ・チューン。スッキリとしたサウンドはシンプルながら、コードワークなど随所に洗練された技を披露。バンドとしてのキャリアや強さを感じさせる。
10海のバラード
ピアノを中心にした、タイトルどおりのバラード。都会の暮らしに疲れたら海を見る、なにも答えてはくれないけれど、それがいいんだ……長い時間を海とともに過ごしてきた彼らだからこそ、といえる言葉を美しいメロディでエモーショナルに歌い上げる。
[Disc 3]〈DVD〉〈しーおいりょーじの世界びっくりショー〉
01しーおいりょーじMC1
02僕たちだけのSummer Days (TUBE LIVE AROUND SPECIAL '96 ONLY GOOD SUMMER)
03しーおいりょーじMC2
04Go Ready Go (TUBE LIVE AROUND SPECIAL 嗚呼!!夏休み)
05しーおいりょーじMC3
06十年先のラブストーリー (TUBE LIVE AROUND SPECIAL 2007 夏燦舞)
07しーおいりょーじMC4
08You'll be the champion (TUBE LIVE AROUND SPECIAL 2005 T.U.B.E)
09しーおいりょーじMC5
録音
[3] (2)96. (6)2007. (8)2005.