ガイドコメント
2014年2月5日リリース、“ネクスト・マライア”の呼び声高いアリアナ・グランデの日本デビュー・アルバム。マック・ミラーを迎えた「ザ・ウェイ」や「ベイビー・アイ」などのヒット曲を含む、キュートな超実力派ポップ・シンガーの躍進作だ。
収録曲
01HONEYMOON AVENUE
これまでの恋路をドライヴにたとえながら、楽しかったあの道へ戻れない? と恋が破綻する手前で踏みとどまろうとする女心が愛らしい。派手めなストリングスや軽やかなリズム、小悪魔的な歌唱が印象的なミディアム・ポップで、制作はベイビーフェイスとザ・ラスカルズ。
02BABY I
アルバム『ユアーズ・トゥルーリー』からの2ndシングル。“ベイビー”を連呼するフックや終盤のハイトーンなどではマライアを意識した90年代テイストが満載。ベイビーフェイスが手掛けた、軽快なビートによる王道ラヴ・ポップだ。
03RIGHT THERE
冒頭からハイトーン炸裂の、マライア・マナー全開のR&B寄りポップ。スクリューやビッグ・ショーンのベタついたフロウでストリート感を漂わせながら、互いに一途な愛を説く。ジェフ・ローバー・フュージョン「レイン・ダンス」を借りた演出はハーモニーの手腕。
04TATTOOED HEART
フィンガー・スナップとシンプルなピアノを軸に展開するムーディなバラードは、この手が得意なベイビーフェイスの真骨頂。私の名前があなたの心に刻まれるだけでいいのと歌い上げる、シネマティックなラヴ・ソングだ。
05LOVIN' IT
メアリー・J.ブライジ「リアル・ラヴ」という鉄板アイテムを新たに模様替えして、アリアナの若々しさにフォーカス。あなたに首ったけなのとメロメロな感情をこぼれる笑顔とともに吐露したラヴリーな90sR&B風だ。土台を構築したのはラスカルズとベイビーフェイス。
06PIANO
文字通りピアノがリズミカルに弾けるキャッチーなポップ・チューン。ピアノで曲を書くこと自体は難しくないけれど、作りたいのはラジオで流れる踊りたくなるような歌と本音もチラリと吐露。ハーモニー・サミュエルズのプロデュース。
07DAYDREAMIN'
チキチキいうビートと跳ねるピアノが印象的なトラックを構成。キラキラとまぶしく輝く、こじゃれたファンシー・ポップだ。あなたのことで頭がいっぱいと語るキュートなラヴ・ソングは、マット・スクワイアとトミー・ブラウンが制作。
08THE WAY
マック・ミラーのラップを組み込んだマライア・マナーのポップで、後半のホイッスル・ヴォイスにもその一端がうかがえる。ブレンダ・ラッセル「ア・リトル・ビット・オブ・ラヴ」を配したハーモニー・サミュエルズの手腕もヒットへ導いたシングル。
09YOU'LL NEVER KNOW
キラキラした輝きとエアリーなポップネスを携えたアップ・テンポなR&Bチューンで、プロデュースはベイビーフェイスとラスカルズ。今頃打ち明けても遅すぎるのよと言い寄る男にキツイ一発を食らわすアリアナが痛快。
10ALMOST IS NEVER ENOUGH
スナップとピアノとヴォーカルによるアコースティックなミディアム・スロー・バラード。互いに愛を知る前に離れた恋を嘆く悲しきラヴ・ソングで、パートナーにはUKボーイズ・グループ“ザ・ウォンテッド”のネイサン・サイクスを指名。グッと染み込むような上質な歌唱が魅力だ。
11POPULAR SONG
MIKA『ジ・オリジン・オブ・ラヴ』収録のプリシラ・レネイとのデュエット曲を、相手をアリアナに代えてシングル・カット。今の人気にとらわれず、自分に正直に生きていけばいいのさと励ますメッセージ・ソングだ。リズミカルでポップな曲調に思わず笑みがこぼれる。
12BETTER LEFT
疾走感あふれるスケールの大きなミディアムと思いきや、ラップも挿入してEDMへと展開。アリアナの懐の深さがうかがえるフロア・キラーで、制作はハーモニー・サミュエルズ。言いたくて仕方ない恋心を颯爽と歌い上げる。
13THE WAY
マック・ミラー客演の『ユアーズ・トゥルーリー』からの大ヒット・シングルのJdBリミックス。オリジナルはピアノを軸にしていたが、ここではアッパーなエレクトロ・ハウス仕様へと変貌。クラブ・ユースフルな作風となっている。
14BABY I
アルバム『ユアーズ・トゥルーリー』からの2ndシングルのコズミック・ドーン・ラジオ・リミックス。颯爽と駆け抜けるビートと“オー・ベイベー”のコーラスや早口ハイトーンがマッチした、ポップなフロアキラーだ。
15RIGHT THERE
ビッグ・ショーンが顔を覗かせてストリート感があったオリジナルをダンサブルな4つ打ちハウスへと衣替えさせた「ライト・ゼア」のセヴンス・ヘヴン・リミックス。ストリートからクラブへと彩りを替えるも、そのノリの良さは不変だ。