ガイドコメント
ヒット・アルバム『Z』の続編となるミニ・アルバム。「手島いさむ物語」の続編と思しき「手島いさむ大百科」や昨夏のフェスで披露されてリリースが待たれていた話題の「晴天なり」など、『Z』の枠に収まりきらなかった名曲&迷曲が詰まった濃い内容だ。
収録曲
01手島いさむ大百科
前作『Z』に収録された「手島いさむ物語」の続編となる作品。手島いさむに女性観やこれまでの人生をインタビュー形式で聞き、シンプルなリズムをバックにそのインタビューをサンプリングするという遊び心に満ちた一曲。ゆるい空気全開だ。
02レディオ体操
奥田民生作詞曲による軽快なブギー。ムネや心を開いたり閉じたりしながら生きていくのだ、という大人向けの“レディオ体操”だ。極めてシンプルなアレンジやビートだからこそ、彼らならではのしっかりとした芯の強いバンド・サウンドが浮き彫りになっている。
03ぶたぶた (Z2ver)
映画『これでいいのだ!!映画★赤塚不二夫』の主題歌用に書き下ろされた16枚目のシングル。コミカルなギターのフレーズやマーチ風のドラム、“ビビリバブーノ バビレバブルー”といった歌詞など、真剣にふざけるゆるさが楽しい。
04いちじく
作詞曲、ヴォーカルをEBIが務めたシリアスなナンバー。歌謡曲風の暗めのサウンドにのせ“和えかに咲く 果敢無き花”といった美しい日本語で綴る歌詞が印象的だが、うっすらと聴こえる“エンヤートット……”というコーラスで外すセンスはさすが。
05メダカの格好
シンセ・ベースによるリフで展開する川西幸一作詞曲のナンバー。タイトルどおり「めだかの学校」をモチーフに“そっと覗いて見てごらん”といったフレーズを取り入れながら、社会を痛烈に風刺するギャップがおもしろい。
06晴天ナリ
阿部義晴が詞曲を担当した壮大なロック・チューン。「Let It Be」を思わせるコード進行にのせ、生きている限りまっすぐに、晴れやかに進めと背中を押す。再結成以後のひとつのフォーマットとなった“阿部作民生ヴォーカル”の真骨頂といえる一曲。