ザ・ローリング・ストーンズ / スティッキー・フィンガーズ [再発]

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ザ・ローリング・ストーンズ / スティッキー・フィンガーズ [再発]
CD
ガイドコメント
全英チャート1位を獲得した「ブラウン・シュガー」や、数多くのミュージシャンにカヴァーされ続ける「ワイルド・ホース」などが収録された71年リリース作品。アンディ・ウォーホルによるジャケット・デザインも話題になった。
ミニ・レビュー
「結成25周年記念企画」というわけで、'71年発表の名盤『スティッキー・フィンガーズ』から'84年発表のベスト盤『リワインド』まで、われらがストーンズの14枚のアルバムが一挙にCD化された。さて、何か書かなければならないのだが、実は書くべきことは何もない。書くことがないのではなく、書くべきことがないのだ。ぼくに書けるのは「とにかく聴いてみろよ」ということだけだ。ストーンズを聴く。それは特別な体験だ。いったい何人のガキがストーンズを聴いたせいで道を誤ったことか。今この文章を書いているぼくもそのひとりだ。「ストーンズの音楽は黒人音楽のイミテーションに過ぎない」と言う人がいる。それは間違いではない。しかし、正しくもない。そうじゃないんだ。ストーンズのせいで道を誤ったガキどもは知っている、そうじゃないんだってことを。ストーンズについて語る必要はない。ストーンズを聴けば、それがわかる。
収録曲
01BROWN SUGAR
言わずと知れたストーンズの代表曲。1971年4月、ストーンズ・レーベルの第1弾アルバムからのシングル・カット曲として発売され、全米1位、全英で2位を獲得。楽曲の良さに加え、米国南部の音楽の要素を取り入れた演奏、アレンジ、どれを取っても自信と風格さえ漂う。コンサートではセット・リストから一度もはずされたことのない曲。
02SWAY
アメリカでの第2弾シングル「ワイルド・ホース」のB面にもなったブルージィな作品。聴きどころはやはりミック・ジャガーのヴォーカルとミック・テイラーのギターだろう。さらにはこのアルバムで唯一この曲に参加したニッキー・ホプキンスのピアノのセンスも光る。
03WILD HORSES
グラム・パーソンズ(バーズ、フライング・ブリトー・ブラザーズ)との交流から生まれたというカントリー・ソングにして名バラード。アメリカでは第2弾シングルとして1971年6月に発売され、最高28位を記録している。
04CAN'T YOU HEAR ME KNOCKING
7分以上にもおよぶロック・ナンバー。ジャム・セッション風でボビー・キーズのサックス、サンタナ風のギター・ワークが冴えわたるミック・テイラーなど聴き応え充分で、長さを感じさせない。ビートルズのアルバム『レット・イット・ビー』の参加で一躍脚光を浴びたビリー・プレストンがオルガンで初参加。
05YOU GOTTA MOVE
1969年のアメリカ・ツアーではすでに演奏していたブルース・ナンバー。オリジナルは、フレッド・マクダウェル。キースとミック・テイラーのツインのスライド・ギターが凄まじくて痺れる。エレクトリック・ピアノは、ベースのビル・ワイマンが弾いている。
06BITCH
テンプテーションズのヒット曲「ゲット・レディ」にもちょっと似たブラスがとても印象的なロック。そのブラス隊には、サックスにボビー・キース、トランペットにジム・プライスが参加して音に厚みを加えている。ミック・テイラーのギターもやはりかっこいい。シングル「ブラウン・シュガー」のB面で、“Bitch”(ばいた=淫売婦)という言葉で放送禁止に。
07I GOT THE BLUES
ミック・ジャガーとキースの共作によるブルース。ブラスのボビー・キースとジム・プライスもイカしているが、アルバム初参加のビリー・プレストンのいかにもゴスペル調のオルガンは素晴らしく、この曲に欠かせないものとなっている。飛行機事故で亡くなったオーティス・レディングに捧げた作品。
08SISTER MORPHINE
すでに1968年にレコーディングされていた曲。未完成の曲にミック・ジャガーの恋人だったマリアンヌ・フェイスフルが歌詞を書いて完成させたことから、ジャガー、リチャーズ、フェイスフルのクレジットになっている。スライド・ギターは名手ライ・クーダーで、最高の演奏を披露。
09DEAD FLOWERS
ストーンズは、ブルースやロックンロールだけでなくカントリーにも造詣が深い。そして彼らはイギリス人でありながらアメリカ人のごとく上手くそれを表現し、この曲もそのうちのひとつ。「ワイルド・ホース」同様、交流の深かったグラム・パーソンズの影響を感じさせる曲だ。
10MOONLIGHT MILE
当初はキースのアイディアで「The Japanese Thing」というタイトルで進めていたという。ミック・テイラーが手を加え完成したが、日本的、オリエンタル的というより日本人が聴く限りでは中国を連想するアレンジとなっている。キースのアイディアにもかかわらず、演奏者クレジットにはなぜかキースの名前がない。
アーティスト
  • ザ・ローリング・ストーンズ
    英・ロンドン出身のロック・バンド。名前はマディ・ウォーターズのヒット曲から。ミック・ジャガー、キース・リチャーズらによって1962年に結成。翌年に「カム・オン」でデビュー。65年の「サティスファクション」が全英・全米1位となって以来、「黒く……
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https://www.cdjournal.com/main/special/showa_shonen/798/f
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