ミニ・レビュー
サザン・オールスターズの時代が、この2枚組のアルバムで頂点を迎えたと感じさせる。ビートルズの『ホワイト・アルバム』を意識したとかのコメントがあったが、自分らへの挑戦であったようだ。ナンバー・ワンのバンドと自他ともに認めるグループになり、どうやって自分をふるい立たせるかといえば、無理と思えることをやるしかない。それが、このアルバムだったようだ。桑田佳祐は総てをこれではきだした、と思えるほどの手を使っている。作品としての出来は、相反する評価を聴き手に同時に持たせる。解放感と長時間聴くことの苦痛、その一方で圧倒する量感によるエネルギーをも感じさせる。いつもサザンのアルバムは体力で迫ってくる。
収録曲
01Computer Children
02真昼の情景 (このせまい野原いっぱい)
03古戦場で濡れん坊は昭和のHero
04愛する女性とのすれ違い
05死体置場でロマンスを
06欲くて欲くてたまらない
07Happy Birthday
08Melody
09吉田拓郎の唄
10鎌倉物語
11顔
12Bye Bye My Love (U are the one)
13Brown Cherry
14Please
15星空のビリー・ホリディ
16最後の日射病
17夕陽に別れを告げて〜メリーゴーランド
18怪物君の空
19Long-haired Lady
20悲しみはメリーゴーランド