ミニ・レビュー
もうベスト盤出てしまうオリジナル・ラヴ。ジャズやファンク、もちろんR&Rなど、彼らならではのスタイリッシュでクールなサウンド感と、セクシャルでシャープな詞の世界が堪能できる。すべての曲に隠された起爆剤、その危うさが彼らの最高の魅力だ。
収録曲
01スキャンダル
02接吻
03微笑みについて
ブラック・フィーリングたっぷりのソウル・ナンバー。ゲスト参加のパーカッションの三沢またろうと、ホーンのジェイク・H・コンセプション(フルートも担当)らが大活躍している。作曲は田島貴男ひとりで担当しているが、作詞は田島とキーボードの木原龍太郎の共作。
04レッツ・ゴー!
ワウワウ・ギターとリズム・トラックだけのサウンドがスリリングなファンク・ナンバー。オリジナル・ラヴの中でも最強のコンビネーションの、小松秀行のボトムを支えるベースと、宮田繁男のステディなドラムによるリズム隊がブラックネスな雰囲気に一役買っている。田島貴男のヴォーカルも妖艶。
05ディーパー
90年代以降に大流行したバウンス16ビートのトラック。ループされるリズムが印象的なトラックは、ドラムの宮田繁男のコンポーズ。作詞はソウル・ディーヴァ、吉田美奈子が担当し、コーラスでも参加している。
06ディープ・フレンチ・キス
07ウォール・フラワー
ラテン色を含む、70年代ソウル風のファンキーなトラックで、よりリズム隊が耳に入ってくる。ベースはウッドからブズーキまでこなす弦楽器の魔術師、渡辺等が担当。オーソドックスな音色ながら、間奏部分でのメロディアスなラインなど一聴して彼とわかるラインが耳を引く。
08ミリオン・シークレッツ・オブ・ジャズ
バウンス16ビートのトラック。ベース・ランニングによって、シャッフルっぽいハネ方ではなく、4ビートのハネ方に近い(ハネが少なめ)。田島貴男の色気はムンムンながら、完全に4ビートになる間奏での小松秀行のベース・ラインの艶っぽさといったらこのうえない。
09ヴィーナス
10サンシャイン・ロマンス
彼らの4枚目のシングルで「CASIO 20 BAR」TV-CFイメージ・ソング。ベースは、ジューシィ・フルーツやビブラストーンズで知られる沖山優司が担当している。沖山は1993年のアルバム『EYES』以降本格的に参加、ツアー・ベーシストとしても活躍している。
11レッツ・ゴー! (コスモ・フェイズ・ミックス)
93年にリリース、オリジナル・ラヴの最高傑作にあげる人も多い名曲ぞろいの3rdアルバム『EYES』に収録のオープニング・トラックのリミックス。ミックスは森俊彦が担当している。ファンキーでオーガニックで、アシッド色満点のトラックに仕上がっている。
12月の裏で会いましょう