ミニ・レビュー
スバラシイ! 単なるロック・バンドのパワーをまざまざと見せつけてくれる。表題曲は『マジカル・ミステリー・ツアー』期ビートルズ風味付け。「アイ・アム・ザ・ウォラス」のカヴァーもある。他の曲も全部いい。最高。すべての人に聴いてほしい若者音楽。
ガイドコメント
ビートルズへの憧れを目いっぱい結晶化した会心の表題曲「ホワットエヴァー」を含む日本独自企画盤。ライヴでおなじみのビートルズ・カヴァーは、実はこれでしか聴けない貴重なヴァージョンで収録している。
収録曲
01WHATEVER
イギリスの音楽誌に“90年代の「オール・ユー・ニード・イズ・ラヴ」”と評されたこの楽曲は、まさに『マジカル・ミステリー・ツアー』期のビートルズ・ナンバーへのリスペクトが感じられる美メロ・ナンバー。
02(IT'S GOOD) TO BE FREE
「人間やめますか」状態の疑惑もあった94年の全米ツアーでのノエル。そんな彼のヤバい精神状態が歌詞に垣間見える雰囲気の重いロック・ナンバー。最後に流れる呑気なアコーディオンがどうにか雰囲気を和ませている。
03FADE AWAY
子供の頃に見る夢はいつか消えてしまう、だから見られるうちに見ておけ、と助言する人生訓的ナンバー。ポップでパンクな曲調に、思わずバズコックスを連想する人もいそう。キャッチーでライヴ映えする人気曲。
04LISTEN UP
イントロが自分たちの曲「スーパーソニック」にそっくりなロック・ナンバー。それほどギターに自信があるとは思えないノエルの長いソロ、キーが高くてたびたび裏返りかけるリアムの歌など、他の曲では味わえない魅力が。
05HALF THE WORLD AWAY
全米ツアー中にテキサスで録音されたノエルの弾き語りナンバー。歌詞がずいぶん凹んだ内容になっているのは、全米ツアー中に散々な目に遭ったせい。ポール・ウェラーは、これがオアシスの曲ではいちばん好きだそう。
06I AM THE WALRUS
初期のライヴでは定番だったビートルズ・カヴァー。ビートルズがライヴで演っていない曲との理由でこの曲がレパートリーに選ばれたとか。フィードバック・ノイズを活かした厚塗りサウンドだが、意外と原曲に忠実だ。