グラズノフ / ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲　ベルキン(VN) 広上淳一 / RPO

ミニ・レビュー

(1)では中間部のしっとりとした歌がなかなか魅力的である。(2)には強者たちの名盤と比べると決して突出しているとはいえないが、たとえば「夜想曲」のひっそりとした音色などにベルキンらしさが出ている。スケルツォなども極端に押しつけがましくならない。

ガイドコメント

日本の若手指揮者のトップ・ランナーとして活躍を続けている広上淳一と、ボリス・ベルキンの組み合わせによる協奏曲第2弾。エモーショナルな音楽を十分堪能できる1枚だ。

収録曲

グラズノフ:

01ヴァイオリン協奏曲イ短調op.82

ショスタコーヴィチ：

02ヴァイオリン協奏曲第1番op.77

演奏

ボリス・ベルキン(VN) 広上淳一指揮ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団

録音

95.5

アーティストおよび作曲家

広上淳一
1958年、東京生まれの指揮者。東京音楽大学で汐澤安彦、三石精一、有馬礼子に師事。1984年、キリル・コンドラシン国際指揮者コンクールでの優勝を期に、日本で正式にデビューする。1986年、アシュケナージに認められ、フランス国立管弦楽団を指揮……

ボリス・ベルキン
1948年、旧ソ連のスヴェルドゥフスク生まれのヴァイオリニスト。モスクワ音楽院でアンドリエフスキーに師事し、1973年、ソ連ヴァイオリン・コンクールに優勝。その後、ロンドンに本拠地を移し、国際的な活動を開始。主要なオーケストラや指揮者との共……

ドミートリイ・ドミトリエヴィチ・ショスタコーヴィチ
1906年生まれ。1975年没。第二次大戦後のソヴィエトを代表する作曲家であり、20世紀最大の作曲家の一人。レニングラード音楽院で学ぶ。斬新な手法を取り入れ、再三体制側からの批判にさらされる。後年は人間の内的苦悩を表現する。……

グラズノフ
1865年生まれ。1936年没。ロシアの作曲家。10代半ばでリムスキー=コルサコフの個人教授を受ける。ロシア国民楽派と西欧派を統一し、ロシア・アカデミズムの創始者といわれている。作品はオペラ以外の分野におよび、特に管弦楽作品に才能を発揮した……

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