愛を名声により得られると思っていた愚かさを独白スタイルで歌う、アルバム『レイ・オブ・ライト』のリード曲。ザ・サン・セバスチャン・ストリングス「Why I Follow The Tigers」をサンプリングした、胎内での生命の鼓動を感じさせる作品。

ウィリアム・オービットとマドンナの共作による、シンプルなミディアム・ロック・チューン。罪を背負うことをやめて始めからやり直すんだ、と自らをも諭すようなヴォーカルは、苦渋に満ちてもがき続けるマドンナの姿を感じてしまう。

マドンナの世界観が小宇宙的な詞に表われたデジタル・ダンス・チューン。自らの存在価値や居所をやっと見つけ出した安堵や希望や喜びを、いつになく自由奔放なヴォーカルで表現して、高みへと昇っていく姿は圧巻。

男女の甘美な世界をマドンナらしい肉感的な詞で描いたデジタル・ロック・テイストの作品。まどろみのある前半部から次第に熱を放ちながら激しさを伴う後半部への展開が、全身に欲情的な感覚を抱かせていくよう。

ウィリアム・オービットのアンビエント的アプローチとパトリック・レナードのポップ感覚が絶妙にマッチした、ダンサブル・ハウス。エキゾチックな色彩の旋律と繰り返し呟く“Kiss”のフレーズが、欲情を掻き立てるアヴァンギャルドなナンバー。

エゴに生きた過去と訣別し、愛がすべてと達観したさまを歌い上げる。ヴォーカルはあくまでも温かくたおやかだが、ウィリアム・オービットによるアンビエント・ハウスの要素を持った前衛的なサウンドとの対比に妙趣があるナンバー。

目印を頼りに自身の道を行く、と観念的な詞が潔く流れるダンス・ハウス・チューン。パトリック・レナードのポップ感、ウィリアム・オービットのアンビエント感覚、そしてマドンナの絶大なる表現力の融合が、無限大のパワーを漲らせている。

ヨーガの教えを説いた詩文を採り入れるなど、哲学的な宗教観を綴ったディープなマドンナがここに。土着の匂いが漂う世俗的なエスニック・サウンドとアンビエント感たっぷりのビートが走る、アンダーグラウンドなナンバー。

アルバム『レイ・オブ・ライト』からのシングル・カット第1弾。張り詰めた圧迫感が全体を覆うなか、緩やかに馳せるストリングスとアンビエント調ビート。心を閉ざしたままだと行き場を失ってしまう、という悲嘆を切々と歌い上げる。

プロデューサーはウィリアム・オービット、パトリック・レナード、そしてマドンナ。このトライアングルの相性の良さがしっかりと表われた楽曲。別れを決断した後の強さを、リック・ノウェルズのポップ感覚と荘厳な宗教色が垣間見られるサウンドで調理。

一緒にいても、気持ちが届かずにあしらわれてしまう。冷遇ともいえる境遇に身を寄せていたマドンナの心情が伝わる、悲哀な表情を携えた楽曲。深海へ沈んでいくような、微かにほの暗さに満ちたサウンドが印象的。

我が子を「小さな星」や「蝶」に喩えて、愛の価値を知り母親でいられる幸福を表現。実際に出産を経験して得た慈愛の精神が、しっかりその世界観に満ちあふれている。マドンナの内なる成長が垣間見られるライト・ポップス。

残響効果などのアクセントで神妙さを描いたアルバム『レイ・オブ・ライト』のラスト・トラック。抽象的で観念的なリリックを、ダブ調のサウンドに乗せて歌う前衛的なナンバーで、波乱万丈な彼女の人生を振り返るようなドラマチックさが感じられる。

マドンナとウィリアム・オービットがプロデュースした、アルバム『レイ・オブ・ライト』日本盤のみに収録の未発表曲。精神世界に傾倒した内面を掘り下げた詞、アンビエント的なサウンド・メイクなど、彼女の振幅を増す楽曲だ。