ミニ・レビュー
R.シュトラウスといえばオペラを別にすると主に大管弦楽による交響詩がよく知られているが、筆者にはそれらの曲は大規模でよく響きすばらしくよくできている反面、饒舌なわりにはなにやら絵空事という印象から逃れられないのだ。そこへいくと歌曲はより身近で親密があり、等身大の作曲者の息づかいが聞こえてくるような気がする。とはいえ才気あふれる作曲家ゆえ、じつに様々なタイプの作品があり、その豊かさとレンジの広さに驚かされる。F=ディースカウとR.シュトラウスは相性がいいのではないだろうか。
収録曲
018つの歌曲op.10
025つの歌曲op.15
036つの歌曲op.17
046つの歌曲op.19 (歌曲集「はすの葉」)
05歌曲集「素朴なしらべ」op.21
06歌曲集「おとめの花」op.22
072つの歌曲op.26
084つの歌曲op.27
09歌曲集op.29〜たそがれの夢/夜の散歩
103つの歌曲op.31
11静かな散歩op.31-4
125つの歌曲op.32
13歌曲集op.36〜ばらのリボン/愛慕
14同op.37〜しあわせはそれで十分/君を愛す/わが子に/ミスター春/婚礼の歌
155つの歌曲op.39
16歌曲集op.41〜カンパニャで/岸辺で/放蕩者/ひそやかな歌
17同op.43〜あのひとに/ヒルザウのにれの樹
185つの歌曲op.46
19同op.47
20同op.48
21歌曲集op.49
226つの歌曲集op.56
23歌曲集「小商人の鏡」op.66
24歌曲集op.67〜誰が世間から求めるだろう/君たちにお説教したことがあるだろうか/旅人の心の平安
25同op.68〜夜に/あなたの歌がひびいた時
265つの小さな歌op.69
27歌曲集「オリエントの歌」op.77
28歌曲集op.87〜来るべき老年について/そして、それっきり/陽の光の中に
29同op.88〜小川/ベルヴェデーレ上宮からの眺め
30赤いバラ
31ぼくらは踊り出したい気持だ
32愛の小さな歌 (カルデロン「サラメアの裁判官」から)
33格言
34かしましい楽の音をつきぬけて
35ととのいすぎたリズム
36諷刺詩
演奏
ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(Br)ジェラルド・ムーア(p)