ミニ・レビュー
ダウナーなチェロのインストからラストのタイトル曲まで、ポップな親しみやすさと内省的で不親切さ、あるいは正直さが不機嫌そうに同居して独特のテンションを生む。トータル・アルバム志向はバンドっぽさへのアプローチ。プロデュースは小林武史。
ガイドコメント
ダウナーなインスト曲から、シングル・ナンバー、ラストのタイトル曲まで、ポップな親しみやすさと内省的なサウンドが同居したトータル・コンセプト・アルバム。プロデュースは小林武史。
収録曲
01Dive
02シーラカンス
03手紙
内省的トータル・アルバム『深海』の中でも、重要な役割を占めていた切ないバラード。アコースティック・ギターのシンプルなアルペジオに乗せ、愛する人へ送る“手紙”の形式で、喪失の悲しみが綴られている。
04ありふれたLove Story〜男女問題はいつも面倒だ〜
ハイクオリティな都市型ポップスのイメージから脱却し、内省的なロック世界に突入した作品『深海』に収録されたナンバー。70年代ロック風、アナログ感たっぷりの音に、美化されない男女の恋愛物語が綴られている。
05Mirror
06Making Songs
07名もなき詩
それまでの寸分の狂いもない高品質なポップス世界から一転して、粗々しい70年代ロック的なサウンドに転換。以後のミスチル・サウンドを決定づけた記念碑的名曲。桜井和寿の愛に関する考察の鋭さに度肝を抜かれる。
08So Let's Get Truth
09臨時ニュース
10マシンガンをぶっ放せ
11ゆりかごのある丘から
12虜
13花-Memento-Mori-
より多くの人に聴いてもらいたいというメンバーの希望で、シングル盤では500円で販売され、アコースティックで地味な曲ながら大ヒットを記録。シンプルなメロディに乗せたヘヴィな言葉が胸に突き刺さる。
14深海