ショーン・レノン / イントゥ・ザ・サン

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ショーン・レノン / イントゥ・ザ・サン
CD
  • アーティスト:
  • 原題:
    INTO THE SUN
  • ジャンル:
    ロック&ポップス
  • レーベル:
    グランド・ロイヤル
  • 規格品番:
    TOCP-50555
  • 価格:
    2,669 円(税込)
  • 発売日:
  • 取り扱い店:
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ミニ・レビュー
10年くらい前、佐野元春と小野洋子が共演したシングルのコーラス入れを見学した時、母親と一緒に参加したショーンが好き勝手に音程をはずして歌うやんちゃぶりに感動したのを思い出した。ロックやブラジル音楽、ファンクなどが彼の元で初々しく響き合う。
ガイドコメント
いよいよデビューするジョン・レノンの“ご子息”。世界中の注目が集まるであろうデビュー盤は“グランド・ロイヤル”レーベルからのリリース。プロデュースはチボマットの本田ゆか。大注目。
CDJ PUSH (インタビュー/特集/企画)
収録曲
01MYSTERY JUICE
デビュー・アルバムの冒頭を飾る、メロウなアコースティック・ナンバー。瑞々しい歌声とビートリッシュなメロディに父親の面影を浮かべたところで、いきなりグランジ・サウンドの強烈なパンチ。のっけからなんともニクいフェイントだ。
02INTO THE SUN
まるで日なたで戯れる仲むつまじい恋人たちのような、羽鳥美保との柔らかなハーモニーが心地よいボサ・ノヴァ・チューン。このハイセンスなプロデュースは当時の恋人、本田ユカによるもので、いわばチボ・マットの延長的作品だ。
03HOME
強烈に轟くギター・リフに甘美で繊細なヴォーカルがゆっくり漂う、シューゲイザー風のバラード。ダークでヘヴィなサウンドにはグランド・ロイヤル畑の匂いがプンプン。90年代後期を象徴するようなロック・チューンだ。
04BATHTUB
まどろみの中にいるような、心地よい気だるさを誘うアコースティック・ナンバー。ヴォーカルに、メロディ・センスに、父親の面影をところどころ見せつつも、ロック小僧を唸らせる最先端のトラック・メイク。この才児、守備範囲は、かなり広い。
05ONE NIGHT
ゆる〜いアコースティック・ギターと甘口ヴォイスが溶け合う、ラテン系ラヴ・ソング。あまりにキレイな夜空に、思わずギターを持ち出して愛を奏でちゃいました、といった趣のシンプルな弾き語りが極上のムードを醸し出す。
06SPACESHIP
宇宙空間を舞台にした、スケール感あふれるラヴ・ソング。ニルヴァーナの攻撃的かつ退廃的なサウンドと、ビートルズのやわらかくポジティヴなサウンド。相容れない両者を何食わぬ顔で融和させた、その才能を見せつける驚愕のナンバー。
07PHOTOSYNTHESIS
“光合成”をモチーフにした、母親譲りの前衛的感性がうかがえるラテン風味のクールなクラブ・ジャズ。極太のベースが放つ奇妙なグルーヴに音の質感にまでこだわったダウンタウン気質の演奏がひしめく、マニアも唸る圧巻のトラックだ。
08QUEUE
ビートルズの作品群に紛れていても何ら違和感のない、父親の影響が色濃いポップなミドル・チューン。極めてビートリッシュなサウンドに浸ったところで、最後にダークに轟く怒涛のグランジ・パンチをお見舞い。なかなかニクイ展開だ。
09TWO FINE LOVERS
本田ユカ(チボ・マット)との共作による、ラウンジ風味のポップでオシャレなラヴ・ソング。繊細だけれど極めて音楽的な、独特の歌声。ジョーンのさえずりがソフトなグルーヴと溶け合って、極上の心地よさを醸し出している。
10PART ONE OF THE COWBOY TRILOGY
あるカウボーイのトホホな一場面を描いた哀愁のカントリー&ウェスタン。“彼女”の尻に敷かれる気弱な主人公を、ひ弱なヴォーカルでユーモアたっぷりに演じている。カカア天下が似合うのは父親譲りか、血は争えないものである。
11WASTED
あたかもエリック・サティの作品に歌をつけたかのような、しっとりした愁いをたたえた麗しい小曲。深みのあるピアノの旋律に乗せて呟くのは、恋に心を削られる虚無感。多感で繊細なショーンのキャラクターがしみじみと伝わってくる作品だ。
12BREEZE
まさに“Breeze(そよ風)”のような超軽量グルーヴの実現に成功した、心地よいラウンジ・ミュージック。いい塩梅に効かせたボサ・ノヴァ風味と洗練された音創りが、渋谷系の名残りを感じさせるオシャレなナンバーだ。
13SEAN'S THEME
ジャズともクラシックとも、前衛音楽ともつかぬサウンドが、しっとりとした美しさをもって見事にまとまった不思議なスロー・バラード。そこににじみ出るのは「ただ、音楽が好き」というイノセンス。まさにショーンの名刺代わりの一曲だ。
14INTERMISSION
ヴァラエティに富んだサウンドであふれる1stアルバム『イントゥ・ザ・サン』のクール・ダウン的なインスト・ナンバー。ヒップホップ・ビートを基調に繰り広げられる心地よい音のカオスは、まさにチボ・マットの延長といえる、本田ユカの独壇場だ。
155/8
音楽への好奇心をすべて詰め込んだであろう1stアルバム『イントゥ・ザ・サン』のエンディングに、これでもかと実験精神を炸裂させるアシッド・ジャズ・ナンバー。怒涛の5/8拍子の上を陽気なサンバ・パレードが駆け抜ける、超痛快トラックだ。
アーティスト
  • ショーン・レノン
    1975年、ニューヨーク生まれ。90年代後半からチボ・マットのサポート・メンバーとして本格的な音楽活動を開始。ビースティ・ボーイズが立ち上げたレーベル、グランド・ロイヤルと契約した後、98年にファースト・ソロ・アルバム『イントゥ・ザ・サン』……
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