ガイドコメント
スラッシュ・メタルの隆盛に大いに貢献したスレイヤーの、初期の傑作であるサード・アルバム。「エンジェル・オブ・デス」「ジーザス・セイヴス」など彼らの代表曲も収録している。
収録曲
01ANGEL OF DEATH
スレイヤーの代表曲であるだけでなく、スラッシュ・メタル史上に残る名曲。冷酷に刻まれる激烈なリフ、暴虐感を煽る超速のビート、邪悪な咆哮が渾然一体となり、緩急をコントロールした楽曲構成を含め、すべてが完璧というほかない。
02PIECE BY PIECE
ヘヴィなギター・リフで幕を開け、スラッシュ・ビートに転じて以降は、ひたすら突進しまくるナンバー。わずか2分足らずの小曲だが、その破壊力は尋常ではなく、すべてをなぎ倒して突き進んでいく。
03NECROPHOBIC
激速のリフで押しまくるファスト・スラッシュ・チューン。キレ良く突っ走るビートへ言葉を詰め込んだシャウトが乗り、わずか1分40秒の尺しかないにもかかわらず、狂気に満ちたギター・ソロまで披露している。
04ALTAR OF SACRIFICE
パンキッシュな攻撃性に満ちた2分50秒のスラッシュ・メタル・ナンバー。粘りつくシャウトは暴虐なビートに乗って冒とくの言葉を吐き出し、炸裂するギター・ソロはこれでもかと狂気の旋律をまきちらしている。
05JESUS SAVES
オリジナル・アルバム『レイン・イン・ブラッド』では、前曲「アルター・オブ・サクリファイス」からメドレーで繰り出されるヘヴィなスラッシュ・ナンバー。不穏なムードをたたえたミッド・テンポから激速ビートへの展開は、血みどろの狂気へといざなう。
06CRIMINALLY INSANE
重々しいドラム・パターンからスタートするヘヴィ・チューン。ザクザクとしたギターの刻みからすぐさまスピード・アップしてスラッシュ道を突き進み、再びテンポ・ダウンしたあと、エンディングではまた激走モードに転じる。
07REBORN
不穏なムードのイントロ・リフから高速のスラッシュ・メタルへと転じる激烈ナンバー。あまりに速過ぎるビートに、ヴォーカルは言葉を乗せ切れず悪戦苦闘……。しかし、そのつんのめり具合もしっかりとアグレッションに転化されている。
08EPIDEMIC
凄まじいドラム・フィルからザクザクのギター・リフが弾き出されて幕を開けるスラッシュ・ナンバー。ストレートな曲調に乗るヴォーカルはやけにリズミックだが、切り込んでくるギター・ソロはやはり狂気に満ちあふれている。
09POSTMORTEM
不気味でヘヴィなリフからスタートするアグレッシヴ・チューン。ミッド・テンポでグイグイと押しまくる前半部が明けると、暴虐のスラッシュ・ビートが待ち受けており、そのままエンディングまで一気に駆け抜ける。
10RAINING BLOOD
雷鳴の轟きが地獄の風景と重なり合い、うなりをあげると同時に激烈なスラッシュ・メタルが炸裂する、スレイヤーの代表曲。3分足らずの本編に暴虐のドラマが詰め込まれ、エンディングの盛り上がりは稲妻とともに血の雨が降り注ぐがごとしだ。
11AGGRESSIVE PERFECTOR
うねるヘヴィ・リフが印象的な激速スラッシュ・チューン。スレイヤーのデビュー曲のリメイク・ヴァージョンで、オリジナル・テイクの数倍のスピードとアグレッションを誇る。錯乱しまくるギター・ソロの乱舞も相当な破壊力だ。
12CRIMINALLY INSANE
名作『レイン・イン・ブラッド』収録曲のヴァージョン違いで、不気味なギター・ノイズが冒頭に付け加えられるなどのアレンジが施されている。ダークなアグレッションをたたえた攻撃的な楽曲は、聴く者を地獄へ引きずり落とす。